チョン・テフが日本デビュー10周年を祝うライブ。まばゆい光を浴びながら、ファンの心に感謝。「もっと皆さんに近づきたい!」
チョン・テフが3月1日、東京・中央区のライブレストラン「BLUE MOOD」で日本デビュー10周年を祝う「チョン・テフ Joyful World 2023 10th Anniversary Live」を開催。「ファンの皆様の応援のおかげでここまで来ることができました。これからも皆さんと楽しめる歌を歌っていきたいと」と感謝した。2月17日に大阪・心斎橋で行なったライブに続く東京公演だった。
チョン・テフは1996年に韓国で5人組ダンスユニット「shadow」としてデビューし、日本では2013年に「サソリの涙」でメジャーデビューを果たした。
「たくさんのステージに立ってきましたが、今日は緊張しています。皆様があまりにも美人すぎて目のやり場がないです(笑)」
デビュー曲「サソリの涙」、“雨”がモチーフになった2019年の「冷たい雨」の2曲を歌ったチョン・テフは軽口でファンを和ませると、「あっという間の10年でした」と話し始めた。
「16歳の時、韓国でデビューし、34年が経ちました。年齢はわかりますね。16歳でデビューして34年です。若いですか(笑)。この10年はあっという間でした。コロナの3年間は皆様の前でなかなか歌えませんでしたが、皆さんに応援していただきました。これまでも一曲一曲聴いてもらうことに一生懸命でしたが、より一層、一生懸命に歌おうと思った時間でした」
ライブはメジャーデビューからの10年間を振り返るようにオリジナル曲を中心に構成された。
「デビュー時は(オリジナル曲が)2曲しかなくて、コンサートのために20曲ぐらい日本の名曲を覚えなければなりませんでした。でも、今では自分の曲で構成できるようになりました」
「六本木純情派」などのカバー曲も時折挟みながら、「帰れないふたり」「ガラスの蟻地獄」「合鍵迷子」「愛の銀河」といった表題曲のほか、「ゆずれない愛」「レイン・ストーリー」「甘い束縛」「あの日のワイン」などのカップリング曲も、ファンとの会話を楽しむように披露していくチョン・テフ。シルバーピンクに染めた髪も印象的で、時に優しく、時に力強く唸るように歌っていた。
ライブも終盤になると、2021年の「銀のロザリオ」をしっとりと聴かせ、1月に発売されたばかりの「止まない雨」をラストに届けた。
「冷たい雨」「銀のロザリオ」「止まない雨」は“雨三部作”で、”叶わぬ愛を切なく歌い上げる男歌”となっている。
会場には “雨三部作”を手がけた作詞の円香乃氏、作曲の徳久広司氏、編曲の伊戸のりお氏も姿があった。
「最近では雨男と呼ばれています(笑)」とチョン・テフ。「いい歌なので、皆さんに生で聴いてもらえてうれしい」とファンに訴えながら歌唱した。
日本でデビューした当時は、戸惑いと不安でいっぱいだったと振り返っていたが、ファンの温かい言葉に励まされたという。
「これからも好きな歌を届けていきたい」と熱望するチョン・テフは、アンコールに韓国での歌手デビューから25周年となる2021年にリリースした特別盤「冷たい雨」のカップリング曲「ステージ」を歌った。
「日本で歌わせていただけることに感謝し、その想いが皆さんの心に届くといいなと思って作曲させていただきました。これからも好きな歌を届け、皆様にもっともっと近づきたい!」
あなたのために いま歌う
私が生きている このステージ
(「ステージ」歌詞より)
チョン・テフはBLUE MOODのステージで“まばゆい光”を浴びながら、歌い生きていた。