坂本冬美が情念のポップスを歌う。デビュー35周年を記念したコンセプトアルバム『Love Emotion』の詳細
1987年3月4日に「あばれ太鼓」でデビューし、今年、デビュー35周年のメモリアルイヤーとなる坂本冬美。3月には35周年記念リリース第1弾としてオールタイムベスト『坂本冬美35th』をリリースしたが、第2弾は情念のポップスを歌うコンセプトアルバム『Love Emotion』をリリースする。発売は10月27日だ。
坂本冬美の三十数年に及ぶ歌手人生は、デビュー曲の「あばれ太鼓」から演歌歌手として順風満帆であったし、忌野清志郎との運命的な出会いによって、ロックと演歌が融合したハイブリットなサウンドで世間を驚かせたHISへの参加、「夜桜お七」との出会い。さらに、ポップス路線の「また君に恋してる」というヒット曲にも出会えた。
しかしながら、満足感はあるものの、何かが足りない──。
「私のどこかに何か潜んでいるものがある。心の奥底に眠るダークサイドがあるんじゃないか…」「奥底にある何かを引きずり出したい。歌手としてそれを探し当てなければ…」
彼女にとってここ数年は、難題をクリアすべく暗中模索の日々だったのかもしれない。
そんな坂本冬美にとって桑田佳祐率いるサザンオールスターズは歌手になる以前から特別な存在だった。歌手になってからも、ずっとファンで在り続けた。それでも、坂本冬美と桑田佳祐をつなぐ機会や縁は訪れなかった。
しかし、2018年の『NHK紅白歌合戦』という舞台がその運命の扉をこじ開けた。そして2020年11月、坂本冬美のデビュー35周年が幕開けする直前、運と縁が重なり、桑田佳祐が書き下ろした日本の歌謡曲シーンに残る傑作、かつ問題作の「ブッダのように私は死んだ」が誕生した。
この曲は期せずして坂本冬美が心の奥底でずっと探し求めていた、そのものズバリであったのだ。
惚れた男に尽くしたものの騙され、果ては命まで落としてしまう女。魂となっても女の情念は彷徨い続ける──。歌謡サスペンス劇場とも言うべきこの楽曲が持つ、ある種の怖さや悲壮感、そして女であることの刹那は、坂本冬美がこれまで表現したことのない、不敵とも言える“魂の歌”を導き出した。彼女の奥底に眠っていた、そのものを吐き出させたのだ。
桑田佳祐から届けられた「ブッダのように私は死んだ」という夢のような贈りものから導き出されたのが、35周年記念リリース第2弾のコンセプトアルバム『Love Emotion』だ。
演歌ジャンルでは「夜桜お七」など多くの情念作品を歌ってきたが、ポップスの情念作品は坂本冬美にとって初めてのチャレンジとなった。
J-POPにも歌詞の中に情念がテーマとなっている楽曲がいくつもある。そんな楽曲の数々を坂本冬美が歌い継ぐことによって、新しい解釈、そして新境地の確立を目指す。35周年の坂本冬美による新たなる挑戦!! これまでの『LOVE SONGS』シリーズ、『ENKA』シリーズに続く、新シリーズを予感させる作品群となる。
坂本冬美 コメント
「桑田佳祐さんに頂いた『ブッダのように私は死んだ』をきっかけに、『情念』をキーワードにしたコンセプトアルバムをリリースします。私が大好きだった曲や、まさかこの曲を歌うことになるとは! といった曲まであらゆる『情念』を歌っております。ぜひ、坂本冬美の心に秘めた『情念』を感じ取ってください」
2021年10月27日発売
坂本冬美がJ-POPの情念を歌う
坂本冬美『Love Emotion』
収録曲
1.ブッダのように私は死んだ
作詞・作曲/桑田佳祐
2.ひとり咲き(CHAGE&ASKA)
作詞・作曲/飛鳥 涼
3.恋人よ(五輪真弓)
作詞・作曲/五輪真弓
4.ヒナギク(鬼束ちひろ)
作詞・作曲/鬼束ちひろ
5.わかれうた(中島みゆき)
作詞・作曲/中島みゆき
6.哀歌(エレジー)(平井 堅)
作詞・作曲/平井 堅
7.木蘭の涙(スターダスト☆レビュー)
作詞/山田ひろし 作曲/柿沼清史
8.難破船(中森明菜)
作詞・作曲/加藤登紀子
9.真夏の夜の夢(松任谷由実)
作詞・作曲/松任谷由実
10.傷心(大友裕子)
作詞・作曲/大友裕子
11.メロディー(玉置浩二)
作詞・作曲/玉置浩二
▼坂本冬美 「ブッダのように私は死んだ」Music Video
坂本がこれまで表現したことのない“魂の歌”を導き出した、桑田佳祐による「ブッダのように私は死んだ」。2020年11月に発売され、MVは250万回再生(2021年9月15日現在)に迫ろうとしている。
外部関連リンク
坂本冬美 公式HP
ユニバーサルミュージック 坂本冬美ページ
坂本冬美YouTubeチャンネル