
【真田ナオキ・インタビュー】W周年を特別な一年に! 新曲「Nina」を”ありのまま”全力で歌う
「特別な一年、忘れられない一年にしたい」。そう決意するのは真田ナオキだ。昨年は「246」をヒットさせ、歌手としても大きく成長した。だが、悔しさも経験した。だからこそ、真田はデビュー10周年&メジャーデビュー5周年というW周年の今年、新曲「Nina」を全力で歌う。
文=藤井利香
「Nina」のヌマに落ちて
師匠・吉幾三が作詞作曲した渾身作、「Nina(ニーナ)」。モデルとなった女性がいるのかいないのか、師匠からは「ナイショだよ」と教えてもらえなかったという。伝えられたのは、もともとはアメリカ・サンフランシスコが舞台だったこと。それが今回作品をつくるにあたり、デートスポットとして知られる横浜・山下ふ頭に景色が変わった。この港街で、Ninaと過ごした若き頃を忘れられずにいる男性。その未練心を、スタンドマイクを手にした真田ナオキがアップテンポのメロディーに乗って歌う。
“Oh Nina Oh Nina”と繰り返す、とてもキャッチ―な歌詞の曲を師匠がつくってくれました。しかも、1度聴いたらすぐに歌えそうなリズム。新曲「Nina」は、これまでなかった男の色気が前面に出る楽曲。沢田研二さんや西城秀樹さんのような雰囲気があり、それは師匠が「大人への一歩だよ」「こういう歌が歌えるようになれよ」と、僕にメッセージを送ってくれているのだと受け取っています。
演歌歌謡に馴染みのない人でも、聴きやすいと思います。でも、あまりカッコつけて歌うつもりはない。僕の理想はありのまま、気取らずに。うまく言えないけど、宮本浩次さんみたいなスタイル。女性アーティストでいうと、YUIさんかな。2人の飾らない姿がとても好きです。
だから“Oh Nina Oh Nina”と歌うときも、その時々で歌い方が違っていいと思っているんです。今日のニーナ、明日のニーナと、いろんなニーナがいる。それを自然体で表現していきたい。歌の最後に入る「ニーナ・・・」ってささやく声も同じ。その日によって、うまくいくニーナとうまくいかないニーナがきっとある。今日はちょっと力んだな、とか(笑)。そんなつくり過ぎず、ありのままの僕の歌を、一緒に楽しんでほしいですね。
この曲は、1回目より2回目のほうがよく聴こえてくる曲なんです。2回目を聴いてもらうことが難しい歌の世界で、聴いてくださった方がいつの間にかヌマに落ちてた・・・となったら本当にうれしいな。
演歌かロックか
真田ナオキは自身の曲を「演歌だけどロック」「ロックだけど演歌」と表現する。そして、それがどんどん進化していき、自分でしかないステージをつくり上げていきたいと言う。そのうえでこだわるのは、「いろいろなジャンルのなかでももっとも歌詞を意識して歌うが演歌」ということ。「Nina」はやや早口で流れるように歌う部分があるが、歌詞をきっちり、思いがしっかりと伝わるように歌うことを強く意識している。
「Nina」は決めどころの多い曲ですね。カラオケでも挑戦しがいがあると思います。やはり、“Oh Nina Oh Nina”と繰り返すところ。ニーナとの思い出振り返っているので、おはようのニーナ、おやすみのニーナ、ケンカをしているときのニーナとか、そんなふうにいろいろ思い浮かべながら変化をつけるといいですね。
カラオケで歌うときは、ニーナを別の女性の名前に変えて歌うと盛り上がりそうですね。スナックなんかでママの名前を呼んであげたら、めちゃめちゃ喜ぶかも(笑)。
怒髪天からのプレゼント
今回も、異なるカップリングを収録した3タイプのCDをリリースしている。蛇柄を思わせるジャケットを着こなした【ピンクスネイク盤】には、「昔・・・中州で」。シャープな【ブルーストライプ】盤には「羽根を下さい」。いずれも師匠による作品だ。
そして、ジャケット写真で着用しているTシャツにプリントされたジェームズ・ディーンからネーミングされたという【JD盤】には「一匹狼のブルーズ」が収録されている。作品を手掛けたのは、同じテイチクに所属するロックバンド 怒髪天の増子直純と上原子友康だ。真田がオリジナル曲として師匠以外の作品を歌うのは今回が初となる。
「昔・・・中洲で」
「昔・・・中洲で」は、めちゃくちゃカラオケソングって感じです。赤いベッチンの椅子があるようなスナックで、皆さんが楽しそうに歌う姿が想像できます(笑)。1番の“今は・・・ 別々・・・”という歌詞に対して、2番が“今は?・・・ どこどこ?・・・”とリピートするところがおもしろく、歌詞に遊び心があります。
子首を傾げながらかわいらしく歌ってほしいですね。男性の、別れた彼女がまだ一人だったらいいなという、淡い期待を明るく表現した歌いやすい曲です。
「羽根を下さい」
「羽根を下さい」は、長く師匠が歌ってきた曲。北朝鮮による拉致被害者の方々のことを歌っていて、僕もコンサートでは歌わせてもらっています。
今回CDに収録したときは、あまり重くならないようある程度抑えて歌いました。CDは繰り返し聴いていただく場合もあるので、感情移入したコンサート時とは変えました。拉致被害者の方が一日も早くご親族に会えることを祈って、今後もコンサートで歌い続けていくつもりです。
「一匹狼のブルーズ」
リズミカルな「一匹狼のブルーズ」は、両A面にしたいと思うほど気に入りました。昨年末、初めて怒髪天さんにご挨拶ができ、そのあとダメ元で曲の依頼をしたんです。そうしたら二つ返事でOKをくださって大感激。
もともと僕に対して「いいボーカリストだね」と言ってくれていたそうなのですが、まるで僕の心を見透かしたようなリアリティのある詞と、ノリやすいメロディーラインで、まさに昭和歌謡の“てけてけロック”。ツイストが似合うようなカッコよさと古い時代のダサさが詰まり、自分自身がまずハマりました。怒髪天さんと会うために僕はテイチクに来たのかなとも思ったくらいです。
W周年も気負わず自分を表現
2025年は真田ナオキにとって歌手デビュー10年&メジャーデビュー5年というW周年。そして、年男。気負いが入って当たり前の年かもしれないが、そんなそぶりはまったくない。毎年同様、挑戦心をもって日々臨むのみ。いつのときも自分らしく、自分の言葉や態度で示していきたいと、その姿は自然体だ。
“周年”って確かにお祝いなのかもしれない。でも、それ以上に感謝、ありがとうをお客様に返すことが周年の本当の意味ではないのかなと思います。恩返しの年ということですよね。明日の仕事がないという時期から、今は毎日何かしらの仕事があって、本当に感謝しかない。少しずつコンサート会場のキャパも大きくなって、コンサートの回数も多くなって、徐々に階段を昇っていることを実感している。これからも目の前で聴いてくださるファンの皆さんを一番大切に思い歌っていきたいですね。
日頃から仲のいいのは、レオン(新浜レオン)とゆうと(辰巳ゆうと)。2人は僕を全然年上と扱ってくれない、それくらい仲がいい(笑)。年は離れていますが、友のようなライバルのような、可愛くて仕方のない存在です。
レオンのひと言に痺れた
昨年のNHK紅白歌合戦は、前作の「246」で手応えを感じていたし、周りからの期待もあっただけに出場できなかったのは残念でした。「3人で出場しようぜ」と言っていたのにそれができなかったことが申し訳なく、初出場を果たしたレオンにすぐには連絡ができませんでした。
そうしたらレオンから電話をくれて、開口一番「なんでいないんですか」。う~ん、痺れたひと言でした。でも、レオンだったから素直に「おめでとう」と言えたし、正直悔しさもあったけど、あのとき感じたその思いはレオンに対してじゃなくて、自分に対しての悔しさだったと思う。もっとできたんじゃないのか、っていう悔しさ。そういう意味で、今年はできる限りいろいろなことにチャレンジして、後悔のないようにしたい。
この10年の経験を生かす
ただ今パーソナルトレーニングで体づくりの真っ最中。筋肉をつけて、少し体を大きくしようとしています。もともと食が細く太るより痩せてしまうタイプなので、食事にも気を使っています。揚げ物などの脂はダメ。小麦もダメ。菓子パン、お菓子ももちろんダメ。といってキチキチにはやっていないので、ストレスにならずに続けられています。
体の変化もさることながら、10年経ってみると考え方も変わってきますね。右も左もわからなかったところから、ちょっとずつ流れがわかって、その経験がこの先どう生かされるか楽しみです。歌い手としてしっかり自分を表現できるように、まずは今回の新曲を全力で歌っていきます!
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真田ナオキがスカイダイビングに挑戦。必勝飛躍! 上昇気流に乗り、新曲「Nina」とともに未知の世界へ飛び込む!
2025年4月2日発売
真田ナオキ「Nina(ニーナ)」
ピンクスネイク盤

「Nina」
作詞・作曲/吉幾三 編曲/矢野立美
c/w「昔・・・中洲で」
作詞・作曲/吉幾三 編曲/矢野立美
テイチクエンタテインメント TECA-25011 ¥1,550(税込)
ブルーストライプ盤

「Nina」
作詞・作曲/吉幾三 編曲/矢野立美
c/w「羽根を下さい」
作詞・作曲/吉幾三 編曲/杉山ユカリ
テイチクエンタテインメント TECA-25012 ¥1,550(税込)
【Amazon】真田ナオキ「Nina」(ブルーストライプ盤)
JD盤

「Nina」
作詞・作曲/吉幾三 編曲/矢野立美
c/w「一匹狼のブルーズ」
作詞/増子直純 作曲/上原子友康 編曲/田代修二
テイチクエンタテインメント TECA-25013 ¥1,550(税込)
INFORMATION
<真田ナオキ 2025NAOKIサマーツアー>
■東京編2025年7月3日(木)
ティアラこうとう大ホール
開場15:30 開演16:30
全席指定 S席8,800円 A席7,700円(各税込)
問い合わせ ㈱ ベルワールドミュージック 03-3222-7982
■大阪編2025年7月5日(土)
東大阪市文化創造館 大ホール
開場13:30 開演14:00
全席指定 8,800円(税込)
問い合わせ T-プランニングチケットセンター 0570-05-5750
■福岡編2025年7月7日(月)
福岡市民ホール 大ホール
開場13:30 開演14:00
全席指定 8,800円(税込)
問い合わせ T-プランニングチケットセンター 0570-05-5750
■名古屋編2025年7月9日(水)
Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
開場13:30 開演14:00
全席指定 8,800円(税込)
問い合わせ T-プランニングチケットセンター 0570-05-5750