山内惠介は日本一の歌手になる! ~”山内丸”の船頭として、これからも自分の信じた道を~
山内惠介は日本一の歌手になる! 9月3日、東京・渋谷区のビクターエンタテインメント本社で、最新曲「誰に愛されても」を課題にしたオンラインカラオケ全国決勝大会が開催された。その大会中に、審査員のひとりとして参加した作詞家・売野雅勇が、山内は「日本一の歌手になる」と評した。
山内惠介の魅力は慈愛に満ちた声
売野雅勇は中森明菜の「少女A」や郷ひろみの「2億4千万の瞳〜エキゾチック・ジャパン〜」、チェッカーズの「涙のリクエスト」などの作詞を手がけた大ヒットメーカー。山内とは、2015年にリリースされた「スポットライト」東盤のカップリング曲「六本木界隈・夢花火」での出会いが最初だった。
同曲は山内の担当ディレクターから「ドラマチックで、一曲だけで人生を見渡せるような曲をつくってください」という依頼を受けて作詞されたものだった。
そして今年3月、売野の作詞作品による「誰に愛されても」が発売された。山内はそれまでに4曲の売野作品を歌ってきたが、表題曲として歌うのは初。山内の念願でもあった。
売野が山内のことを知ったのは早かった。山内が北川大介、竹島宏と一緒に「イケメン3」を結成していた当時、NHKの音楽番組で山内を見て印象に残ったという。
「3人組の演歌の方が歌っているのを見た時、山内さんのことをきれいな男の子だなあと思ったんですよ。顔もそうですが、佇まいがきれいで素晴らしいなと思った。どんな歌を歌うのかなと思っていたら、これがまた素晴らしかった。こんな演歌の人が出てきたんだと思って、客観的にというか、遠い存在として見ていました。それから何年かして山内さんと会った時もその印象は変わらず、まるで王子様のようでした」
そんな山内の魅力について、売野は「慈愛に満ちた声」だと説明する。
「人徳というとちょっと大げさなんですが、人徳のようなものを感じます。年齢とか時間とかは関係なくて、山内さんは元々、魂が持っている輝きのようなものをお持ちだと思います。彼の声を聴くとわかりますが、顔と一緒なんですよ。ちょっと菩薩的な顔をしているじゃないですか? ですから慈愛に満ちた声なんです」
そして、「演歌界だけではなく、日本の音楽業界を背負って立つような日本一の歌手になるんじゃないかと思っています」と言い切った。
“日本一の歌手”という言葉に使命感
「恐縮していますし、光栄でした」
配信が終わると、山内惠介は売野雅勇の言葉に感動しつつ、使命感を強くしていた。
「中森明菜さんはじめ、郷ひろみさん、チェッカーズさん、鈴木雅之さんなど日本一になられた方を間近でご覧になられた売野先生が、4000人以上が見てくださっていた配信の中であのように発信してくださいました。なかなか言っていただけない言葉です。冗談でも、そういう言葉は軽く言えないと思いますから、僕もそうならないといけないと使命感に燃えました。
『誰に愛されても』は水森英夫先生と山内惠介の化学反応に、売野先生が詞を書いてくださった作品です。大会に参加してくださったあるファンの方が、僕の歌を『山内惠介というジャンル』だとおっしゃってくださいましたが、僕はデビューして22年、一貫して水森先生のメロディーを歌ってきました。これまでにいろんな先生に作詞をしていただきましたが、やっと売野先生の、売野ワールドの世界をリード曲として歌うことができました。これまでとは違う自分を表現することができました」
船頭として“山内丸”を漕いでいく
「演じるということは自分を露わにすることですが、露わにすることは勇気のいることです。露わになった時に本当の自分であること。僕はすごく重要だと思います。『山内惠介というジャンル』とおっしゃっていただけたので、なおさらです。
これからも自分の信じた道を突き進んでいきたい。自分にも周りにも正直に、嘘偽りのない思いとして。そんなふうに生きることは大変だと思いますが、それが今の僕に求められているんだなと感じました。『山内惠介というジャンル』という言葉は、売野さんの言葉と同じく、よくぞ言ってくださったなと思いました。
『山内惠介というジャンル』という言葉は、ユーミン(松任谷由実)さんが言ってくださったことがあります。演歌歌手なんだけれど、山内惠介というジャンルでいてほしい、ボーカリストでいてほしいと。数年前にいただいた言葉ですが、その当時はどういう意味だろうと思っていました。
でも、20周年を迎え、22年になってきた時に、それは自分を信じて突き進んでいくことだとわかりました。そういう姿勢が大事だと。もちろん、いろんな人たちの力を借りていますから、それに感謝しながらですが、“山内丸”という船に乗って、自分が船頭となって漕いでいきたい。これはやりがいのあることです」
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2022年10月5日発売
山内惠介「誰に愛されても」(恋盤・朝盤)
恋盤
朝盤
「自分がわりと大切にしていることがあり、それは“勝負”です」という売野雅勇氏。「山内さんのいちばんいいところを出したいという気持ちがありました。ですから、緊張感をもって、サビのような一行目から始めたいと思いました」
売野が手がけた「誰に愛されても」の歌詞は、“ささやかな人生が 灯る街灯り”で始まる。風景の描写だが、風景を見ている人の気持ちが表現された売野ワールドが展開され、山内惠介が“まごころ”を歌う。3月に4タイプが発売され、7月には新装盤として2タイプが追加。10月にはさらに2タイプがそろう。山内ファンは同曲を“誰愛”と称して愛している。