島あきのが聴かせる女心の悲しさと美しさ~新曲「トルコ桔梗」~
長年演歌・歌謡界をけん引する第一人者、歌手・北島三郎にその歌声を認められ、夢だった歌手として歩き出した島あきのは、昨年デビュー3周年を迎えた。”自分にとって勝負の一年だ”と、さらなる成長を誓うも思うような活動ができずにいたが、持ち前の明るさで駆け抜けた。そして今年、新曲「トルコ桔梗」にめぐり合った。同じレコード会社の先輩歌手の名曲をカバーすることのプレッシャーと喜び。すべて受け止めて歌手・島あきのは新たな境地を目指す。
“歌手・島あきの”の新しい扉が開かれた”
Q 今年4年目を迎えられますが、これまでの日々の中で自分が成長したなと思うことはありますか。
島 そうですね……。成長したというのではないのかもしれませんが、近頃「あれデビューした頃はこんなことで感動していたかな?」とか「こんなことでへこんでいたっけ?」みたいに感じることが多くなりました。色々な経験をして、いっぱい刺激を受けてきたことで心や感情が豊かになったというか、様々なものやことに対しての考え方なども、私にとってはとてもいい方向に変化してきている気がします。
Q 島さんにとって充実した3年間だったんですね。
島 まだまだ経験も足りないことも多いですし、技術の面でもまだまだ勉強しなくてはならないことがいっぱいありますが、北島(三郎)先生をはじめ周りの皆さんがいつも助けてくださるから今の私があると思っています。
Q デビュー曲「津軽海峡」から2作目「ハマナス海峡」、3作目の「海峡わかれ宿」と、デビュー以来北海道を舞台にした“海峡シリーズ”を歌われていました。
島 北島(三郎)先生が作ってくださった3作品は、私の故郷である北海道を舞台にした切ない別れの曲でした。デビューするまでに下積みの経験がなかった私にとって、どの曲もすべて勝負曲だとの思いで歌ってきました。昨年の「海峡別れ宿」はほぼほぼ歌えない状況で、個人的にとても大好きな曲でしたのでとても残念でした。ですが、YouTubeなどでたくさんの方がカバーして歌ってくださり、この作品の良さは皆さんに伝わっているんだと反響を感じることができてうれしかったです。
Q そして、今回4作目となる新曲「トルコ桔梗」が7月7日に発売となります。
島 新曲の話は今年に入ってからいただきました。前作をもっと歌いたかったなという思いは少しありましたけれど、この時期に新曲を出させていただけるというのはとてもうれしかったですし、ありがたいという気持ちのほうが大きかったですね。
Q 「トルコ桔梗」というタイトルがとても印象的ですが、どのような作品でしょうか。
島 「トルコ桔梗」は北島先生のコンピレーションアルバム原譲二オリジナル作品集「流行歌」(2003年)に収録されていて、日本クラウンの先輩の大黒裕貴さんが歌唱されていた作品です。
Q カバー曲だと聞いた時の心境はいかがでしたか。
島 クラウンの大先輩の曲をいただくというのはうれしい反面、正直やっぱりプレッシャーもありました。北島先生の作曲された作品ですし、加えて作詞も木下龍太郎先生とすごい方なので……。まだ4年目というところでこんなに素晴らしい曲を歌わせていただけるなんて、ただただ光栄なことだなと思っています。
Q 詞がとても悲しくて切なくなりますね。
島 そうですね。トルコ桔梗は主役になる花じゃないけれど可憐な花で、また違った魅力のある花。とても悲しい歌なんですけれど、とても綺麗な歌です。この主人公は、気持ちの強い女性なんだろうなと思いながら歌っています。愛する人を失って辛いんだけれど心は病んでいはいない。だから、私も歌っていて入り込みやすかったですね。この曲をいただいた時は本当に“歌手・島あきの”の新しい扉が開かれた”というような感覚がありました。
「私の代表曲となるように、一生懸命歌っていきます」
Q 北島先生のメロディーについてはいかがですか。
島 実は、今までの3作品よりも声が低いんです。私が得意なのはハイトーンなのですが、自分の限界ギリギリかなというくらいの低い音が入るので、私的には新境地というか新しい試みでした。北島先生に仮歌を聴いていただいた時、もうゴリゴリの演歌っぽくこぶしをいっぱい入れてビブラートをつけて伸ばせるところまで伸ばすという歌い方をしたんです。北島先生が「そのこぶしもロングトーンもいらない」とおっしゃられて、最終的にレコーディングではこぶしもロングトーンも入れずに歌いました。私の中では北島先生の楽曲ってド演歌というイメージだったので、逆に新鮮な感じでした。
Q レコーディングはどのような雰囲気でしたか?北島先生からアドバイスなどはありましたか。
島 レコーディングはスムーズに終えることができました。北島先生からは「悲しい歌を悲しく歌ったら本当に悲しくなるから、聴く人にそう思わせたらいけない。伝えたい、届けたいと思う時は口角を上げて微笑みながら歌いなさい」と、悲しい内容の歌だからこそ口角を上げて歌えと、教えていただきました。
Q カラオケで一般の方が歌う際のアドバイスがあれば教えてください!
島 この作品は歌詞自体もストレートな文章なので、とてもシーンを理解しやすいと思います。北島先生にいただいたアドバイスと同じで、口角を上げて微笑みながら歌っていただけたら、より悲しさも表現されると思います。
Q 最後に、オトカゼの読者やファンの皆さんへメッセージをいただけますでしょうか。
島 新曲「トルコ桔梗」は日本クラウンの尊敬する大先輩の曲をカバーさせていただきました。本当に光栄なことですし、この曲を島あきのの作品として愛していただけるように、島あきのの代表曲となるように一生懸命に歌っていきたいと思います。まだまだ気分も沈みがちになる日々ではありますが、「明けない夜はない」と言いますから未来は明るいと信じて、一緒に乗り越えていきましょう。そして、皆様から本当に「めんこいね」と応援していただけるような島あきのになれるよう、これからも初心を忘れずに感謝と恩を胸に頑張っていきますので、応援よろしくお願いいたします!
2021年7月7日発売
島あきの「トルコ桔梗」
「トルコ桔梗」は、木下龍太郎&原譲二の書下ろし作品。以前、北島三郎プロデュースのアルバム、原譲二オリジナル作品集「流行歌」に収録され、秀作と評判が高かった大黒裕貴が歌唱しスマッシュヒットを飛ばした名曲をカバーしている。カップリング曲「長崎セレナーデ」も、星野哲郎&原譲二の書下ろし作品で、クラウンの大先輩・瀬川瑛子の名曲をカバーしている。「北島先生から「あきのらしく、自分の歌い方で歌っていい」と言っていただき、私らしく歌わせていただきました。今までずっと北海道を舞台にした楽曲でしたが、今回は長崎ということでまたとても素敵な作品をいただけてうれしかったです。長崎の名所の名前などがたくさん出てくる情緒あふれる曲です。私お仕事以外で行ったことがないので機会があったらぜひ一度ゆっくり訪れてみたいです!」(島)。
Profile
島あきの(しま・あきの)
9月12日、北海道生まれ。子どもの頃から「絶対に歌手になる」と公言していた。縁があり島の歌声を聴いた北島三郎が「この子の声には悲しさがある」と絶賛。同氏のプロデュースで2018年「津軽海峡」で夢だった歌手デビューを果たす。2019年「ハマナス海峡」、2020年「海峡わかれ宿」と“海峡シリーズ”3部作を経て、2021年、4作目となる「トルコ桔梗」を発売。
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