「影武者が4人いた!」。今陽子がピンキーとキラーズ・デビュー55周年ライブでかつての少年少女の夢を壊す!?
ピンキーの愛称で親しまれている国民的スター、今陽子が4月21日、東京・目黒のライブレストランBLUES ALLEY JAPAN(ブルースアレイ・ジャパン)で、「今陽子 SPECIAL LIVE~ピンキーとキラーズ・デビュー55周年!」と題したライブを開催し、71歳とは思えない歌声を聴かせた。
同ライブは3月22日にリリースされた『ピンキーとキラーズ大全』の発売を記念したもので、3月下旬からツアーをスタートしている。また同大全は今陽子が初めて監修したベスト盤で、本人は「私の宝」になったと喜んだ。
「1968年、16歳の時に“ピンキーとキラーズ”としてデビューして、20歳の時に解散したのでわずか4年しかやっていないのですが、CD4枚と、新しく撮影したミュージックビデオなどが収録されたDVD 1枚が入った大全です。これまで本人が知らないところで(笑)、ピンキーとキラーズのベスト盤などが出されてきましたが、今回は監修をさせていただきました。私の宝になりました」
アパレルメーカー「ファイブフォックス」のファッションブランド「BASILE」の専属モデルを務める今陽子は、ブランドの衣裳で登場し、まずはピンキーとキラーズのデビュー曲にして大ヒット曲「恋の季節」を披露すると、1曲1曲、エピソードを交えながらヒット曲や、普段なかなか歌う機会がないB面曲(当時はレコードの時代)などを聴かせた。
またピンキーとキラーズが主演を務めたテレビドラマ『青空にとびだせ!』では、「影武者が4人いた」という仰天エピソードも。同番組は特製キャンピングカーに乗って日本全国を旅してまわるストーリーだったが、自身の撮影はすべて東京で行ったと明かす。
「“キンピングカー”で全国を回るんですが、睡眠時間が1時間か2時間しかない大スターですから(笑)、全国へ行けるわけがございません。55周年なのでぶっちゃけますが、影武者が4人いました。ひとりは私に本当によく似ていて、かなりのアップも可能でした。往年のファンの方からは『夢を壊さないでください。いつピンキングカーが僕の町に来てくれるのかと思っていたんですから』と言われましたが、東京で撮影しているんですから、行けるわけがない(笑)」
第一部のトピックスは「ピンキラCMメドレー」だった。いずみたくの弟子である今陽子は、“ピンキラ”としてデビューする以前から多くのCMソングを歌ってきたが、ここではキューピーマヨネーズや明治チョコレート、ハウスバーモンドカレー、ハトヤ、コカコーラなどなど、昭和生まれなら誰もが一度は聴いたことがある懐かしいCMソングをジャズ風にアレンジして披露した。
「涙のバラード」「涙の季節」で前半を締めた今陽子は、「Night and day」「NY state of mind」「Close to you」と、後半はジャズやポップスの名曲からスタートした。28歳から30歳まで大好きなニューヨークで歌やミュージカルの修行を積んだ彼女らしい選択だ。
ここで再び、「土曜日はいちばん」「星空のロマンス」などピンキラナンバーを歌唱し、「10代の頃の歌なのでキーが高めなんです。でも、意地で当時のキーで歌っています。10代の歌を70代になって歌えることがうれしいです。当時は生意気でしたが、ピンキーとキラーズがあったから今があります」とコメント。ライザ・ミネリが映画の劇中で歌った「New York New York」などの洋楽を挟み、ラストソングはダブルミリオンを記録した「恋の季節」を50周年バージョンで熱唱した。
「大好きな歌を長く歌うことを夢に描いています。60周年、70周年もやりたいと思っています!」
「90歳までステージに立つ」と宣言した今陽子のライブツアーは今後、関西や九州方面を回る。往年のキンピラファンはもちろん、サブスクでピンキーとキラーズの作品に出会ってファンになった若い世代も含め、衰えをしらない歌唱力が魅力の“ピンキー”をぜひ、見てほしい。
INFORMATION
今陽子SPECIAL LIVE~ピンキーとキラーズ・デビュー55周年~
☆5月関西ツアー
5/13(土)名古屋ラブリー
5/14(日)京都ボンズロザリー
5/15(月)滋賀bochibochi
☆6月九州ツアー
6/2(金)福岡柳川市民文化会館
6/3(土)熊本ホテルグランメッセレストラン
6/4(日)熊本ホテルアレグリア天草
詳細は各会場や今陽子公式ブログなどをチェックしてください。
▼キングレコード『ピンキーとキラーズ大全』商品ページ
https://www.kingrecords.co.jp/cs/g/gKIZC-90706/
2023年3月22日発売
デビュー55周年記念BOX
『ピンキーとキラーズ大全』
【DISC1 オリジナル・ソングス⑴】
1.恋の季節
2.つめたい雨
3.ファンキー・エンジェル
4.恋のお話
5.涙の季節
6.涙のバラード
7.七色のしあわせ
8.愛の湖
9.星空のロマンス
10.あのとき あなたは
11.いつのまにか
12.星をたずねて
13.恋人の讃歌
14.陽のあたる街
15.土曜日はいちばん
16.小さな大切な恋
17.愛の丘の上
18.青春のブルースカイ・ロード
19.青い森の二人
20.恋のサンポラレ島
【DISC2 オリジナル・ソングス⑵】
1.恋の鳥よ逃げないで
2.若いときこそ
3.恋人よバラのように
4.愛に生き平和に生きる
5.明日へ行く汽車
6.何かいいことありそうな
7.愛の花をふたたび
8.幸福ちゃん
9.許されぬ恋(裏窓の部屋)
10.虹と雪のバラード(NHK・札幌オリンピックの歌)
11.みんなでつくろう
12.ロマンス
13.こんなの恋じゃない
14.かぜの季節
15.ウナコーワ
16.カネボウ ポリエステル
17.農中金 あなたの道
18.野村證券
19.ナショナル パナソニックテレビ パナパナ
20.恋がしたくて コークを飲もうよ
21.東海音頭
22.君の明日を
23.霧島おじゃれ
24.ニャーオン(ABCホーム・ソング)
25.あそぼうよ
26.誕生日はいいもんだ
27.十二の誕生日
【DISC3 テーマ・ソングス】
1.オレと彼女
2.ゆびきりげんまん
3.青空にとび出せ
4.愛のチューチュー列車
5.恋はそよ風
6.花も嵐も
7.恋の大冒険 テーマ・ミュージック
8.主題歌 素敵な恋(バラード)
9.集団就職
10.ラーメン工場のうた~俺は大悪人
11.主題歌 素敵な恋
12.迷竹ラーメンの唄
13.迷竹ラーメンの唄(催眠術をかける迷竹)
14.動物を守る唄
15.私はカバ・ガール
16.アテレコの唄
17.カバと陽子のデュエット
18.野生の恋(素敵な恋)
19.大都会のブルース
20.公聴会の歌
21.動物を守る唄
22.素敵な恋~かおりの歌
23.追いかけっこの歌
24.ピンキーどこへ行く
25.素敵な恋(フィナーレ)
26.空が青いから(松竹映画「愛の旅路」主題歌)
27.愛の旅路
28.ピンキーとキラーズ テーマ トゥ・ヤング
29.マイ・ダービー・ハット
30.カバー・ガール
31.踊る、踊る、踊る
【DISC4 カヴァー・ソングス】
1.おてもやん (熊本県民謡)
2.安来節 (島根県民謡)
3.佐渡おけさ(新潟県民謡)
4.ソーラン節(北海道民謡)
5.江戸子守唄 (東京都民謡)
6.真室川音頭(山形県民謡)
7.デカンショ節(兵庫県民謡)
8.八木節(群馬県民謡)
9.五木の子守唄 (熊本県民謡)
10.黒田節(福岡県民謡)
11.会津磐梯山(福島県民謡)
12.炭坑節(福岡県民謡)
13.木曽節(長野県民謡)
14.安里屋ユンタ(沖縄県民謡)
15.オー・マイ・パパ
16.ヴァイア・コン・ディオス
17.グッド・ナイト・スイート・ハート
18.私の青空
19.セントルイス・ブルース
20.ナイト・アンド・ディ
21.虹のかなたに
22.ラスト・ワルツ
23.ラヴ・ミー・トゥナイト
24.雨に濡れても
25.男と女
【DISC5 DVD】
1.恋の季節
2.涙の季節
3.恋の季節(コンサート映像)
profile
ピンキーとキラーズ
ピンキーとキラーズはいずみたく門下生だった今 陽子を中心に、1968 年春に結成。
メンバーは今 陽子(1951年11月1日生まれ/vo)、ジョージ浜野(1941年1月1日生まれ/rythm g)、エンディ山口(1945年6月12日生まれ/lead g)、ルイス髙野(1947年1月14日生まれ/b)、パンチョ加賀美(1944年2月21日生まれ/dr) の5 人からなり、全員がダービーハットにパンタロンという個性的なスタイルで鮮烈なデビューを果たした。
グループ名はスパンキー & アワギャングからヒントを得たもので、音楽的にはセルジオ・メンデス& ブラジル’66 をはじめとする海外のポピュラー音楽からの影響を、ダービーハットは、パントマイムのフレール・ジャックの線を狙ったようである。
「恋の季節」でのレコード・デビュー以降は、老若男女さまざまな層に支持されてお茶の間の人気者になり、巷に“ピンキラ・サウンド”を印象付けた。
今陽子(通称:ピンキー)
幼少よりジャズ・ポップスを好み、作曲家いずみたく氏に師事し、15歳でソロデビュー。16歳で「ピンキーとキラーズ」を結成すると、デビュー曲「恋の季節」がダブルミリオン(約270万枚)を記録し、17週連続でオリコン1位となり、数々の音楽賞を受賞。解散後、1981年に単身渡米し、ニューヨークで歌・ミュージカルを勉強する。帰国後は、ミュージカル、舞台、ライブ、テレビなど多岐に渡って現在も活躍中。