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浅草21世紀×東京力車

浅草21世紀&東京力車「喜劇 四つ子のくろうばぁ〜」特別公演開催記念! 大上こうじ座長×東京力車 スペシャル座談会

浅草で浪曲寄席として51年の歴史を誇る老舗の木馬亭で、毎月新作の爆笑喜劇と歌や漫談・浪曲などのバラエティーショーを行なっている劇団・浅草21世紀と、同じく浅草の街で人力車を引っ張りながら日本の伝統文化を広めようと活動しているエンターテインメントパフォーマンスユニットの東京力車が、12月15・17日の2日間にわたり「喜劇 四つ子のくろうばぁ〜」で初共演する。
出演者勢ぞろいで行われた初めての台本読み合わせの後、浅草21世紀の大黒柱、座長・大上こうじ氏と東京力車のスペシャル座談会が実現。大上座長のユーモアあふれる金言の数々に翻弄される東京力車のメンバーたち! その模様を独占取材した。

 

出会いは2年前。東京力車の第一印象は「若いな〜」(大上座長)

石橋拓也 僕たちが初めて浅草21世紀の皆さんと共演させていただいたのは、木馬亭さんで2年前、2019年に歌唱コーナーに出演させていただいた時でした。

大上こうじ座長 そうそう。僕らは毎月8日間木馬亭で公演していて、1部はコントやマジック、漫談などのバラエティーショー、その最後の歌唱コーナーには毎回色々な歌い手さんに出ていただいているんだけど、そこに東京力車の皆さんにも出ていただいたんだよね。

田井裕一 はい。僕らは浅草で人力車を引っ張りながら、伝統文化を日本中、世界中に広めていくという思いでアーティストとしても活動しています。今回皆さんとご一緒させていただくことで、僕らもいつもとはまた違う形で伝統文化を広める、という思いを伝えることができたらと思っています。

Profile 大上こうじ(おおがみ・こうじ)/1957年7月1日、東京都生まれ。お笑いグループ・橋達也と笑いの園の元メンバー。その後、森はじめと“コントらぶこ〜る”を結成し、日本テレビ『お笑いスター誕生!!』で優勝を果たす。現在は、劇団『浅草21世紀』の座長、株式会社浅草二十一世紀代表取締役を務め、同劇団のめだちけん一とともに“コントフリーパー”としても活動。俳優、演出家など多方面で浅草・木馬亭をはじめ多くの舞台で活躍している。

大上座長 浅草という場所柄もあって木馬亭のお客様は結構ご年配の方が多いから、力車さんにも出ていただいた歌のコーナーはどうしても演歌っぽいというか、出られる歌い手の方もちょっとお年を召した方が多いんですよ。東京力車さんのように若くて熱気のある、エネルギッシュに踊ってパフォーマンスを披露する方も出ることがなかなかないですから、初めて見た時は正直に「若いな〜、いいな〜」って思いましたね。それはいつもの浅草21世紀にはないものだからすごく新鮮に感じました。

石橋 ありがとうございます。座長には僕たちの配信イベントに出演していただいたこともありますよね。浅草のGold Soundsさんでコントをしていただいて、あの時はすごくうれしかったです。配信だとお客様の声援や笑い声が聞こえないじゃないですか。そんな状況の中でも、カメラの向こうにいる浅草21世紀のファンの皆さんや僕たちのファンの皆さんに真剣に芸を伝えようとしてくださるプロとしてのお姿を拝見して、やっぱりすごい方々だなと、改めて僕たちも見習わないといけないと思いました。

白上一成 あのイベントは本当に僕たち勉強になりました。

大上座長 そう言ってもらえるとうれしいね。あとね、僕が一番うれしかったのは、うちの座員と東京力車のみんなが仲良くなってくれたということ。共演してさ、「また今度もよろしくお願いします」っていうのも社交辞令みたいなところがあったりするじゃないですか。でも力車さんはうちのメンバーと仲良く溶け込んでくれてすごく自然にしてくれていたから、本当にファミリーみたいに感じています。

東京力車の4人 ありがとうございます!

浅草21世紀×東京力車特別公演「喜劇 四つ子のくろうばぁ〜」。緊張感が走る出演者全員そろっての初めての本読みの様子。「四つ子のくろうばぁ~」は田舎で一人暮らししている母親が、東京に出ていった4人の四つ子を心配し、ある日突然、東京・浅草へ向かい、そこで繰り広げられる物語を描いた作品。東京力車のメンバーがそれぞれ四つ子を、座長の大上こうじが四つ子の母・車リキを演じる。

大上座長は昔、人力車を作ってた?!

大上座長 人力車って聞くと昔の血が騒ぐんだよな。実は僕、昔人力車作ってたの。

東京力車の4人 えっ!?

田井 本当ですか!?

大上座長 本当だよ、40年くらい前。その頃僕は『橋達也と笑いの園』っていうチームの一員だったんだけど、そのネタで「僕たち人力車です」というのがあったの。「無法松の一生」という話が元ネタのコントなんだけど、無法松は俥夫なのよ。吉岡夫人というセレブの未亡人と俥夫の恋物語で、僕はもうひとりの仲間と二人で人力車を作ってたの。体で・・・。

石橋 体かい!!(笑)

大上座長 体だよ! 本物作れるわけないでしょうが!!

渡邉善央 びっくりした!

大上座長 20歳の時にやってたんだけど、これは名作だよ。『花王名人劇場』(フジテレビ系列)っていうテレビ番組があってね、それでよく出てたの。みんな生まれてないだろうから、DVDがうちにあるので良かったら貸しますよ。今度観てみてください。面白いよ。

白上一成 ぜひ! 僕らもリメイクしてステージでやらせていただきますか(笑)。

石橋 僕たちがそんな伝説のネタを継承していいのかな!?

大上座長 まぁそんなこともあったから、個人的にすごく力車さんに親近感があったんだ。逆に、力車さんは喜劇は初めてでしょう? 初挑戦するということになってどんな気持ち?

白上 僕は関西出身なのでお笑いなどは身近やったかな。喜劇を観る機会はたくさんありましたけど、実際に自分がステージに立って喜劇をするということは最初聞いた時はまったくイメージできませんでした。

大上座長 関西生まれだから笑いの血は入ってるんだよね。今もスッと自然に関西弁が出てたもんね。

石橋 でも、普段のかずは全然関西弁しゃべらないですよ。笑いをとりに行く貪欲さは0に近いです(笑)。

大上座長 そうなの? 関西を捨てちゃったの?

白上 ええと、今は半々くらいでやらせてもらってます(笑)。

大上座長 まぁ、”東京”力車だからね(笑)。

四つ子のうち、お水のお仕事をしている三男を白上一成(右)、サラリーマンをしている四男を渡邉善央(左)が務める。

田井 僕も兵庫県出身なので、新喜劇とかをやっぱり観ていました。かずと同じで触れる機会はたくさんあったんですけど、いざ自分でやるとなるとさっきの本読みでも浅草21世紀の皆さんの間(ま)だったりトーンだったり声の大きさとか、自分とは全然違うなって不安が・・・。でも、いつも木馬亭さんで楽しんで観させていただいているあの輪の中に僕らが入らせていただけるというのが、今はすごくうれしい気持ちです。

渡邉 僕たちはエンターテインメントパフォーマンスユニットとして活動していますが、今回また新たなひとつのエンターテインメントに挑戦することになって、実感は正直まだないのですがこれから稽古を重ねていって、自分たちがどうお芝居やお笑いに入っていけるのかと楽しみです。

石橋 僕はお芝居をがっつりやってきたわけではないので、今回喜劇は初めての経験ですし最初はすごく不安でした。前回浅草21世紀さんに出演させていただいた時に、Twitterで「こんなに楽しいって知らなかった」「楽しい世界を教えてくれてありがとう」と観に来てくれたファンの皆さんのメッセージをいっぱい見つけてすごくうれしくて。僕たちの活動が笑顔を増やすひとつのきっかけになっているんだなということを感じたので、稽古は座長に怒られながら(笑)一生懸命頑張りたいなと思います。

大上座長 今皆さんの思いを聞いていてね、「喜劇」というキーワードを出してくださったんですけど、あまりね、本当は「喜劇」というのにとらわれない方がいいと思うんだ。芝居は生の舞台だから、まずやる側が楽しくないと楽しさっていうのはお客様に伝わらないんだよね。僕らがひとつになって楽しいものを作って、一生懸命楽しくやっていればどこかで笑えるし、変に笑わせようとか「喜劇」とか意識しないほうがいいかなと思うよ。

石橋 ありがとうございます。僕は正直そこが不安でした。

警察官の長男を演じる東京力車のリーダー・石橋拓也(右)と政治家秘書の次男を演じる田井裕一(左)。

大上座長 たとえばね、笑わせようとしていなくても、普通に話をしていて真面目に言ったことが面白い時ってあるじゃない。動きとかちょっとした仕草でも。力車さんも4人がね、ひとりとして同じ人はいないわけだからそれぞれの個性があるでしょう。その個性がちょっとでも舞台で出て、それを観てくださるお客様が「こんな面があるんだ」って、「面白い」って思ってくれたらそれでいいんじゃないかな。あとは、うちの座員たちにおんぶに抱っこじゃないけども任せて、その代わり一生懸命にやる。そうしたら絶対いいものができると思うよ。

田井 わかりました。僕らもとにかく一生懸命やらせていただきます。

渡邉 僕たちがまず楽しむこと、ですね。

大上座長 そうそう。とにかく楽しく! みんながひとつになったら楽しいじゃん。

「台本を覚えられない人の集まりだから、アドリブしかないですよ(笑)」(大上座長)

石橋 今日させていただいた本読みもあまり経験がないので、読んでいた時クスッと笑う場面でも「笑っていいのかな」とか色々考えちゃって、とても緊張しました。稽古もちゃんとできるかな……。

大上座長 いいのいいの。最初は大変だろうけど、役をもらったらその役をどう作ろうかって考えてセリフも覚えなきゃいけない。あと自分なりに「ここはこうしたら面白いんじゃないか」とかって絶対考えると思うんだよね。それを稽古の時に用意して持ってきて出すの。面白かったらそれを取り入れるから、自分で面白いと思ったものを考えておいで。そうしたら稽古も楽しいから。

白上 ちなみに、アドリブもあるんですか?

大上座長 当たり前じゃない。うちはアドリブしかないですよ。

東京力車の4人 えーっ!

大上座長 うちは台本を覚えないっていうか、覚えられない人の集まりなの。みんな覚えようとはしてるんですよ。でも覚えられないの(笑)。

大上座長のユーモアたっぷりのトークの中には、数々の舞台経験から得てきた芸への姿勢や考え方など、素晴らしい言葉の数々が。メンバーも笑顔を浮かべつつも終始真剣に耳を傾けていた。

渡邉 当日、稽古の時と全然違う可能性もあるということですか……?

大上座長 もちろんですよ! ほとんど変わりますよ。

石橋 それは怖いですよ、座長!!

大上座長 今回2日間やるでしょ。力車さんのファンの方に声を大きくして言いたいんだけど、2回とも同じ芝居はやらないから。2回観ないと損ですよ。本当に!

田井 浅草21世紀の皆さんのお力を借りて僕たちも頑張りますので、たくさんの方々に観に来ていただきたいです。

大上座長 毎月僕らは同じメンバーでやらせていただいているんですけど、今回こうして東京力車の皆さんとコラボできるということは、逆に僕らもいい刺激といい緊張感をもらえるんですよ。そして力車さんも、この芝居が終わってからまた自分たちのライブやステージがあるじゃないですか。いつもと違うものを経験してそしてまたステージに上がると、絶対何かが変わるんですよ。その次のステージで、自分で思ってもいない自分が出てくるはずなんです。その力車さんを僕は見てみたいね。4人からいい刺激と緊張感を受けながら、2日間僕も楽しみたいと思います。よろしくお願いします。

東京力車の4人 こちらこそよろしくお願いします!!

東京力車

左から田井裕一、リーダーの石橋拓也、劇団「浅草21世紀」の大上こうじ座長、渡邊善央、白上一成。浅草木馬亭での『喜劇 四つ子のくろうばぁ~』でどんな化学反応を見せてくれるか?

 

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東京・浅草を本拠地にお笑いを届けている「お笑い浅草21世紀」。大上こうじを座長に、活動の中心となる木馬亭では毎月8日間、新作喜劇を披露している。今回の公演は、1部が喜劇「四つ子のくろうばぁ~」、2部は浪曲と東京力車の歌唱ステージが予定されている。

日時:2021年12月15日(水)・ 17日(金)
開場:17:45 開演:18:30
会場東京・浅草木馬亭
チケット:S席(オリジナルプロマイド付) 4000円、A席(オリジナルプロマイド付) 3500円、B席 2500円
※オリジナルプロマイドはS席、A席とも同じ
※S席は両日ともに完売しております。

チケット販売:チケット一般受付(木馬亭/東京力車メール予約) 11月23日(火)AM10:00~

その他詳細は東京力車 公式サイトへ!
https://unit.tokyo-rickshaw.tokyo/

 

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