中谷 馨 自らの夢は夢で終わらせない

活動50周年に向けて一直線の音楽人

20代の半ばに差し掛かる頃、ある大物作詞家の付き人をしていたという中谷 馨。その経験が今でも自分のベースにあるという。「仕事に取り組む姿勢や、歌手やスタッフとのやり取り、その現場を経験して勉強になりました」と振り返る。その後、中谷は故郷の高山へ戻るが、音楽活動、楽曲の創作活動は続けていた。地元や名古屋を中心にその活動を続けるなかで音楽出版社の社長と出会いCDデビューの話が進み、1988年9月、中谷は当時の東芝EMI(現・ユニバーサルミュージック)から「夜霧の億万長者」をリリースした。
「当時から自分で創作した楽曲を発表したいという気持ちが強かったですね」という中谷は、翌年、自ら独立のオリジナルレーベル‶ユアーズミュージックエンタテイメント〟を立ち上げ、創作とライブ活動を進めていった。高山市内の中心繁華街にライブハウスを設け、地元の学生や若者たちとの交流も深めた。
活動を続けていくなかで中日ドラゴンズの応援歌「翔べ竜」や名古屋開府四百年と連携したテーマソング「名古屋城大盆踊り音頭」などの制作・プロデュースを手掛けソングクリエーターとしての実力を身に着けていく。
「この数年は楽曲提供が多かったのですが、最近は自分の歌唱作品をと考えています。年内にはオリジナルアルバムの制作に取り組みたいと思っています」。現在は愛娘MIKAとの共同制作のナンバーも増え、その創作意欲はますます盛んだ。中谷 馨は、これからも創作し歌い続け、自らの音楽人生を歩んでいく。


中谷 馨の楽曲提供作品
うすい ひろみ「人生は素敵」

作詞・作曲/中谷 馨 編曲/MIKA
c/w「情熱のジェラシー」
作詞/MIKA 作曲/中谷 馨 編曲/MIKA
ユアーズミュージックエンタテイメント YMRC-269355 ¥1,182+税

富山県富山市でカフェ&ライブハウス「スイミー」を経営する、うすいひろみのファーストシングル。作詞・作曲/中谷馨、編曲/MIKA。「うすいさんと打ち合わせさせていただき、ご自身がお店で歌われることを念頭に、彼女の希望も聞きつつ制作しました」(中谷)。穏やかで優しいメロディーと歌詞の世界観が印象的な作品だ。JOYSOUNDカラオケでも配信中なので、気になった方はぜひチェックしていただきたい。


年内にスタート!
New Project計画中

新型コロナウイルスの影響で、制作予定の変更を余儀なくされている中谷だが、この夏以降のプロジェクトも鋭意進行中だ。7月には新人女性歌手RUNAの「二人で」「Move on」をリリース予定。また、自身のCDアルバムの制作も計画中とのこと。娘さんのMIKAとともに楽曲制作、ライブ活動に今年の後半はペースを上げて取り組んでいく。「来年で音楽活動を始めて50年。年は重ねましたが、さらにパワーアップしていきます!」(中谷)。

愛娘MIKAとステージにも立つ


Profile
中谷 馨(なかたに・かおる)

9月6日、岐阜県高山市生まれ。10代で音楽に目覚め19歳で上京。ハコバンのドラマーとしての活動を皮切りに、数々のショーバンド、ボーカルグループで活動。ドラムのほかギターも習得し、赤坂や六本木のクラブで弾き語りを行っていた。20代半ばで高山市に戻り、地元や名古屋を中心に楽曲創作とライブ活動を続ける。1988年9月、東芝EMIより「夜霧の億万長者」でデビュー。翌年、ユアーズミュージックエンタテイメントを立ち上げ現在に至る。