氷川きよしがアルバム『You are you』の発売を記念したポップスコンサートを開催。「たくさんの音楽を皆さんに届けたい」

「シンプルに、ナチュラルに、それこそkii-natural（kiina）」。氷川きよしが今、自分が歌いたい、そして届けたい言葉が詰め込まれたコンサートが開幕した。全国三大都市で行われるポップスコンサート「氷川きよし -You are you- Release Tour 2021」の東京公演が9月10～11日の2日間（2公演）、東京・渋谷区のLINE CUBE SHIBUYA（渋谷公会堂）で行われ、氷川は全力で愛を届けた。

氷川は昨年6月、自身初のポップスアルバム『Papillon（パピヨン）-ボヘミアン・ラプソディ-』をリリースし、ポップスコンサートの開催を予定していたが、コロナ禍で中止となっていた。しかし、今年8月には第2弾ポップスアルバム『You are you』を発表し、それを記念してのポップスコンサートツアーが実現した。

同公演は、全曲、ポップスナンバーで構成された。アルバム『You are you』収録曲を中心に、『Papillon（パピヨン）-ボヘミアン・ラプソディ-』『生々流転』からも選曲され、9月14日発売の両A面シングル「Happy！／森を抜けて」も披露された。

ソーシャルディスタンスを保ち、熱烈なファンが拍手とペンライトで応援を送る中、氷川は「こういう大変な状況の中、開催させていただき、多くの皆さんにお越しいただいて本当にうれしいです。今日は、一人の歌の主人公や自分の思いを重ね合わせながらふだんのコンサートツアーとはまた違った世界をお送りさせていただきたいと思います。全力で歌わせていただきますので、最後の最後までお付き合い願います」とあいさつ。

オープニングからパワー全開で、ポップスアルバム第2弾の収録曲から「Glamorous Butterfly」「小夜月」「9月に逢いたい」「You are you」、2021年第2弾シングル「Happy！」と直木賞作家・林真理子さんが作詩した「森を抜けて」、昨年のNHK紅白歌合戦でも歌唱した「限界突破×サバイバー」、アンコールで「碧し」など、黒のエナメルや昨年の紅白衣裳、肩出しデニムなど様々なコスチュームで目でも楽しませながら全21曲を熱唱した。

コンサートのラストはアルバム『生々流転』の最後に収録された「白い衝動」だった。同アルバムは「演歌もポップスもジャンルはない、『氷川きよし』というジャンルでいこうという想いで作った魂を込めた一枚」（氷川）。「白い衝動」は「限界突破×サバイバー」を作曲した岩崎貴文の作品で、すべてを真っ白に戻して終わりたいという氷川の思いが込められたロックだった。

氷川がアンコールで披露したのは、4曲だった。先に記述した「碧し」のほか、布袋寅泰が作曲した「I Don’t Wanna Lie」、シングル「Happy！／森を抜けて」【Aタイプ】のカップリング曲「WALK」、「Going my way」を熱唱した。「WALK」は氷川がkii名義で作詞した作品であり、「Going my way」はバンドメンバーの一人、笹本安詞が作詞・作曲・編曲を手がけた作品。アルバム『Papillon（パピヨン）-ボヘミアン・ラプソディ-』の中に収録されている。

氷川は同曲について、「歌っていても爽快感がある。この曲の歌詞の中の思いは、自分と重なっている」と話していたが、氷川は笹本のほうを向きながら全力で歌った。

「自分が心から歌いたい、伝えたい言葉を届けたいという思いでつくらせていただき、それを皆さんの心に届けたいという思いが形になったのがポップスアルバム『You are you』です。22歳でデビューして、今日まで休まずに芸能界を歩んでこられたのも皆さんのおかげです。自分にとって何が必要なのか、どう生きたいのかを追求し、20代、30代のときにはできなかったことをたくさん経験して、これからも楽しみながら毎日を過ごし、たくさんの音楽たちを皆さんの心に届けていきたい」

氷川きよしの想いがつまったコンサートツアー「氷川きよし -You are you- Release Tour 2021」は、10月5日の大阪・フェスティバルホール、同14日の愛知・日本特殊陶業市民会館 フォレストホールでの開催が予定されている。また、「Happy！／森を抜けて」のミュージックビデオを収めたシングルDVDの発売も10月19日に控えている。

 

---

もっと知りたい！ 氷川きよしのポップスコンサート

デビュー22年目を迎えた氷川きよしの表現力は留まることがない。そんな氷川には熱心なファンがついている。氷川のポップスコンサート「氷川きよし -You are you- Release Tour 2021」は、氷川の想いが溢れんばかりに詰め込まれたコンサートだった。だが、コロナ禍での感染防止の観点から取材には制限もあった。しかし、コンサートのあの興奮を氷川ファンだけではなく、すべての音楽ファンに知ってほしいと思う。

オトカゼでも参考にさせてもらっている、あるファンの方のブログを紹介したい。氷川ファンならお馴染みかもしれない。マルルさんのブログ「天晴れ！HK伝説 ～氷川きよしさんに出会えた奇跡に感謝～」だ。

このブログにコンサート初日の模様が詳細に記されている。おそらく、2日目の様子も綴られるだろう。

マルルさんに連絡したところ、今回は感動しすぎて、冒頭では「その想いが溢れすぎてしまったので、引いちゃうかもしれません（苦笑）」とのことだったが、氷川が披露した全21曲の様子が書かれている。

「愛溢れ、涙溢れ、感動溢れて、世界一幸せなファンです」と綴られているマルルさんのブログ。飾らない氷川の“グダグダ話”も面白い。ぜひ、オトカゼの記事と併せて読んでみてほしい。

▼▼▼▼▼
愛溢れ、涙溢れ、感動溢れて世界一幸せ！ ポップスコンのKiinaの魂の歌声に22年分のありがとう

kiina！
そんなにも熱く歌いたい溢れる愛があったんだね。
その存在のすべてを懸けてまで伝えたい熱い思いがあったんだね。
わたしはこころのなかで何度かそんな言葉を反芻していました。
歌うほどにビリビリとその思いを感じ、その心の震えまで伝わってくるようだったのです。
きよしさん、
４０歳を目前にしていた頃、演歌も魅力があるけれど、自分にはマグマのように歌いたいエネルギーがあると話していたあなたのことが思い出されて．．．。
２０周年までの２０年間、内に熱い思いを秘めながら演歌を誠心誠意歌ってこられたのですね。
今現在のあなたの誠実で鮮やかな生き様に、これまで以上に惹かれ、魅せられています。
と、わたしも冒頭から思いが溢れてしまってごめんなさい。
･･･････（つづきはマルルさんのブログへ）