真田ナオキがアルバム『真田ナオキの世界』の発売記念ライブ。「今の僕のすべてが詰まっている」
Naoki Sanada World
真田ナオキが8月18日、メジャーデビュー初のフルアルバム『真田ナオキの世界』の発売を記念したファンクラブ限定の配信ライブ~サマースペシャル「ライブ&ライブ&ライブ」を東京・品川区のライブハウス「KIWA TENNOZ」から届けた。
アルバム『真田ナオキの世界』は師匠である吉幾三が作詞・作曲した作品が全12曲収録されており、真田がコミックソングだという「Happy hour」から、聴かせるバラード、演歌までジャンルにとらわれない作品が集められている。
「『真田ナオキの世界』は師匠に作っていただいた全12曲が収録されています。昨年、日本レコード大賞の最優秀新人賞を獲らせていただいた『恵比寿』も収録されていますが、9曲が新譜です。どうやって作るんだ? と思ったぐらいにノンジャンルの歌が収められています」
またアルバムタイトルにはいろんな意味が含まれているという。
「収録曲の舞台がブラジルのリオだったり、北国だったりと世界中を旅しているようになっていることがひとつ。ジャンルレスに幅広い歌の世界を歌っているという意味での“真田ナオキの世界”という意味もあります。また、新しい挑戦をさせていただきながらも、今の真田ナオキのすべてが詰まっているという意味もあります。本日、発売になりましたが、一人でも多くの方にこのアルバムを手にしていただきたいですし、このアルバムを通じて多くの人にエールを送りたいと思っています」
歌手としての未来が開ける作品群
そんな愛弟子の真田に、師匠・吉幾三は今後の歌手としての未来が開ける作品だと太鼓判を押す。
「真田ナオキくんの初めてのアルバムですが、まず・・・いろんな曲を聴かせて・・・、彼が選んだ曲ばっかりです。私としたら、かなり難しい曲もあり、3年か4年後にと思っている曲もありましたが。(レコーディングは)5~6カ月かかりました、よく頑張って歌ってくれたと思っております。歌はまだまだですが、『音程だけは気をつけろ』というのが、私の基本ですので、よく叱りました。いろんなジャンルを今のうちに歌っておけば、今後の歌手としての未来が開けて来ると思っています。私としては100点ではないですが、真田ナオキのアルバムを聴いてあげてください。いろんな世界へ連れていってくれると思います」
“よく叱った”という吉だが、実際には優しく、真田によれば吉は毎回、レコーディングに立ち会ってくれたという。
「レコーディングではあまりうるさくは言わない師匠なんですが、恋歌、女心を歌う歌になると、『まだまだ経験が足りねえな』って言われました(苦笑)」
若手バンド「BESPER]とのコラボ
今回で3回目となるファンクラブ限定配信ライブのスタートは、夏を意識した歌や、青春時代に好きだった歌を選曲。今回もピアニスト・増田ユウキの演奏で歌い始めた。その後は、インディーズで人気を集めているバンド「BESPER(ベスパー)」とのコラボレーションで昭和歌謡を披露していく。
真田が今年初めにスタッフを通じて知り合い、意気投合したというBESPERは、日本大学芸術学部の現役学生が中心に活動する6人組のバンド。今後はBESPERと一緒に映像作品を作る予定もあるという。
「若い彼らが昭和の懐かしい楽曲を演奏したら、どんな音が鳴るんだろうと、僕の好奇心から選曲させていただきました」と、真田は「身も心も」(ダウン・タウン・ブギウギ・バンド)、「あんたのバラード」(世良公則&ツイスト)、「傘がない」(井上陽水)の3曲をバンド演奏で歌った。「あんたのバラード」では、世良公則ばりのマイクスタンドパフォーマンスを披露していた。
「演歌歌手は一人でステージに上がって歌う機会が多いんですが、今回、若いバンドと一緒にステージを務めることができるので、空間すべてを使って動き回りたい、遊び回りたいと。そうしたら、“マイクパフォーマンスだ”って閃いて。動画サイトの世良公則さんの映像を参考にさせていただきながらの、初めてのマイクスタンドパフォーマンスでした。でも、思ったより、スタンドマイクが重くて(笑)」
僕には歌うことしかできない
配信ライブの後半は、アルバム音源を使って収録される新譜9曲を全披露する熱演パフォーマンス。ギター演奏のイントロがカッコいいリード曲「ひとりぼっち」では、最愛の人(女性)を亡くした男性の決意を、寂しさけれど男らしく歌っていた。
そして、最後はメジャーデビュー曲「恵比寿」で締めると、コロナ禍でまだまだ本当につらい時期が続いているが、ファンの皆さんと一緒に乗り越えていきたいと話していた。
「自粛期間はひとりぼっちを感じる時間が多かったですね。でも、そんな中でもファンの方がくださる手紙に救われました。じつは趣味が天井を見ることなんです(苦笑)。自宅の天井をずっと見て、シミを探している時は、ひとりぼっちだなって(笑)。何やっているんだろうって思う時がありますが(笑)、コロナ禍では世界中の人がエールを送り合っています。僕には歌うことしかできませんが、歌でエールを送りたい。皆さんと一緒に乗り越えていきたいので、これからも勇気、元気、笑顔を届け続けていきたいですね」
なお、フルアルバム『真田ナオキの世界』の発売を記念した特別なイベントがこの秋、名古屋、大阪、東京の3カ所で行われる。アルバム購入者が対象で、3会場各50組、計300名が招待される(詳細はアルバムに封入される応募要項を参照)。
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2021年10月20日、「本気(マジ)で惚れた」(殿盤)発売
現在、「本気(マジ)で惚れた」が好評の真田ナオキだが、10月20日に新装盤「本気(マジ)で惚れた」(殿(しんがり)盤)をリリースする。表題曲同様、吉幾三が手がけるカップリング曲「Good Bye, Don’t Cry」では、愛する人への愛を誓う、ジャジーな雰囲気のロッカーバラードを歌う。
師匠・吉幾三の正統派継承者!?
「歌でエールを送りたい」という真田ナオキ。先の東京五輪では、幼少の頃から打ち込み、今も大好きだという野球を楽しみに観ていたそうだ。
「日本が金メダルを獲得した時は、僕も頑張ろうと勇気をもらいました。その瞬間は発狂と涙でした。こんなに一人で泣けるのかと思うほど。騒音注意の貼り紙を出されるんじゃないかなと思いながらも、叫びました。案の定、翌日、マンションの廊下には“騒音に気をつけましょう”という貼り紙が貼ってありました(笑)」
野球少年だった真田が発狂し泣いたのは事実だろう。でも、“貼り紙事件”の話は盛っているだろうなあ、たぶん。真田は、こんなところも吉幾三イズムを継承しているようだ。ま、楽しいからいいね。
2021年8月18日発売
真田ナオキ『真田ナオキの世界』
収録曲
1「Happy hour」*
2「昔に…誘われて」
3「島の娘の恋詩」*
4「草原越えて…」*
5「Maria」*
6「あなたと出逢って」*
7「ひとりぼっち」*
8「我が身恨んで」
9「姉ちゃんへ」*
10「母の声」*
11「恵比寿」
12「Copacabana」
全曲、作詞作曲は吉幾三、編曲は矢野立美。真田ナオキを生み出した名コンビによる作品。アルバムリード曲は「ひとりぼっち」。*マークは新曲。