栁澤純子

栁澤純子が新曲「百花繚乱♡恋模様」で放つ“人生いろいろ イケイケどんどん”な無敵パワー

栁澤純子の約4年ぶりとなる待望の新曲が両A面シングル『百花繚乱♡恋模様/きらきらり祝い音頭』だ。

島倉千代子の代表曲「人生いろいろ」の令和版オマージュとして制作された情熱的なラテン歌謡と、新潟・佐渡島の金山「世界文化遺産登録記念ソング」として作られた音頭。まったく異なる2曲の誕生の裏には、ファンの熱い声援と、いくつもの奇跡的な巡り合わせがあった。

デビュー43年目。タイトルに込められた「♡」の秘密と、いくつになっても前を向く“無敵のパワー”に迫る。

栁澤純子

待ち合わせのインタビュールームに現れた栁澤純子の姿に、思わず目を疑ってしまった。頬には「熱さまシート」が貼られ、左手のひら、左足のひざ下には赤くすりむいた痛々しい痕。そこに絆創膏を貼りながら、「ごめんなさい!」と栁澤。

「インタビューの時間に遅れちゃいけないと思って全力で走ったら、足が地面に引っ掛かって見事に転んじゃって……。もう、歳ですね」

痛さに堪えながらも、カラカラと笑いながら手当てをする彼女。プロフィールには趣味として「散歩、ハイキング」と書かれているが、水を向けると「そうなんですよ(苦笑)。でも、夏はあまりにも暑くて、全然散歩に行けなかったんです。すっかり筋力が落ちちゃったのかな」と、自虐交じりに嘆いてみせた。

数々の新人賞を獲得し、テレビやラジオで大活躍してきたデビュー43年を迎えるベテラン歌手。そんな彼女が、熱さまシートを貼りながらぶっちゃけ話を披露してくれるその飾らない姿には、誰もが惹きつけられる温かな人柄が滲み出ている。

そんな親しみやすさと同時に、いざ音楽の話になれば、彼女の瞳は輝きを増す。約4年ぶりとなる待望の新曲「百花繚乱♡恋模様/きらきらり祝い音頭」(9月2日発売)は、これまでの彼女の歩みとこれからの決意が見事に結実した、奇跡のような両A面シングルである。

栁澤純子

令和の“人生いろいろ”! 宇野千代の生き様に重ねる「百花繚乱♡恋模様」

まず耳に飛び込んでくるのは、情熱的なラテンの熱気を帯びた「百花繚乱♡恋模様」だ。作詞を手がけたのは石原信一氏。作曲は、栁澤のボイストレーナーでありシンガーソングライターとしても活躍する向井浩二氏が担当し、思わず身体を揺らしたくなるようなダンサブルなラテン調の作品に仕上げた。

実はこの曲、島倉千代子の国民的大ヒット曲「人生いろいろ」の“令和版”として生み出されたものだという。企画の原点は、所属事務所のスタッフの発案だった。「今の栁澤純子が歌うなら『人生いろいろ』のような歌がいいのではないか」。その直感的なアイデアを受け、石原が「腑に落ちます」と賛同し、オマージュ曲としてペンをとった。

中山大三郎氏が作詞した「人生いろいろ」には、「人生いろいろ 男だっていろいろ 女だっていろいろ 咲き乱れるの」という名フレーズがある。一方、本作の歌詞には「咲きほこり 咲き乱れ」「百花繚乱 女は咲くの」という言葉が力強くリフレインされる。

栁澤純子

「石原先生からは『みんなが好きな名曲、人生いろいろのオマージュ曲です』とご指導いただきました。前作の『無人駅』は、物語の主人公を演じるように歌う作品でしたが、今回の曲は等身大の私そのもの。私らしく、とても自然に歌えるんです。歌詞をいただいた時、パッと頭に浮かんだのは宇野千代さんでした」

宇野千代といえば、明治から平成を駆け抜け、波乱万丈な人生を送りながらも“幸福の教祖”と称された小説家だ。1921年に処女作『脂粉の顔』で作家デビューを果たし、尾崎士郎や東郷青児ら多くの文化人との恋愛、結婚、離婚を経験。1936年にはファッション雑誌『スタイル』を創刊するなど、自らの直感と情熱に従って時代を切り拓いた。85歳で刊行した自伝的小説『生きて行く私』がミリオンセラーとなり、98歳で亡くなるまで現役を貫いた彼女の生き様は、まさに百花繚乱である。

奇しくも2026年秋には、彼女をモデルとしたNHK連続テレビ小説『ブラッサム』が放送される。番組名には、彼女のトレードマークである桜(チェリー・ブラッサム)と、「開花」「咲きほこれ」というメッセージが込められている。

「いくつなっても 恋は恋」と歌い上げる栁澤の歌声には、何度つまずいても前を向く、すべての女性へのエールが込められている。人生はまだまだ、咲きほこれ。そんな力強い肯定感が、この曲の核心なのだ。

栁澤純子

ファンが引き寄せた奇跡のタイミングと「きらきらり祝い音頭」

そして、この「百花繚乱♡恋模様」が誕生する呼び水となったのが、もう一つのA面曲「きらきらり祝い音頭」である。この曲は、新潟県・佐渡島(さど)の金山「世界文化遺産登録記念ソング」として制作された。このプロジェクトが動き出すまでには、いくつかの偶然と奇跡のタイミングが重なっていた。

「去年(2025年)の6月頃、徳間ジャパンの担当ディレクターさんから『純子ちゃん、また新曲をやってみない?』というありがたいお話をいただいたんです。でも、今は音楽業界も厳しい時代でしょう。新曲を出しても、事務所に負担をかけてしまうだけじゃないかと心配になってしまって……。それで、所属事務所にはなかなか相談できずにいたんです」

思い悩み、5ヶ月もの間、その話を胸に秘めていた栁澤。そんな彼女の背中を押したのが、ボイストレーナーの向井氏だった。「せっかくレコード会社から打診が来ているんだから、思い切って相談してみたら?」。その言葉に勇気をもらい、忘れもしない2025年11月10日、意を決して事務所へ電話をかけようと携帯電話を握りしめた。

「そうしたら、まさにその時メールが入ったんです。事務所からでした。『NHKの「新・BS日本のうた」から出演依頼が来ていますが、出演なさいますか?』というメールだったんです。視聴者の方から『栁澤純子を出してほしい』というリクエストが番組のほうにたくさん届いていたようで、すぐに電話しました。もう本当にうれしくて『出ます!』と即答しました。そして『実は今、ご相談しようと思って電話をかけようとしていたところなんです』と、新曲の打診の件をお伝えしたんです」

視聴者の声が引き寄せた奇跡のタイミング。後日、事務所に出向き事情を話すと、「よし、出そう」と即断で新曲のリリースが決まったという。

栁澤純子

ちょうどその頃、一般社団法人北前船交流拡大機構が主催する「北前船寄港地フォーラム」開催の準備が進められていた。江戸時代から明治にかけて日本海を行き交い、文化と経済を運んだ北前船。その伝統を現代に活かし、寄港地が連携して地方創生を目指すこのフォーラムは、2026年10月29日から11月1日にかけて新潟県内の4市(新潟市、村上市、上越市、佐渡市)で開催されることが決まっていた。

新潟での開催は実に13年ぶり。さらに「佐渡島の金山」が世界文化遺産に登録されたことで、地元の機運は最高潮に達していた。

2022年には五木ひろしが「北前船大使」を委嘱され、楽曲「北前船」をリリースしている。「そろそろ北前船や寄港地にちなんだ新しい歌を作ろう」という話が持ち上がっていた絶好のタイミングで、「フォーラムの開催地である新潟・佐渡の歌を歌ってみませんか」と提案されたのだ。

そうして生まれた「きらきらり祝い音頭」は、朱鷺(トキ)が舞う空、豊漁を告げる鮭、黄金色に実る米、そして美味しい酒と、新潟・佐渡のお国自慢がたっぷりと盛り込まれた華やかな楽曲だ。

「新潟、とくに佐渡には日本の原風景が残っています。曲を聴きながら昔ながらの日本の美しい景色、その絵がすごく浮かんできます。とっても気持ちがほぐれて、幸せな気分になれる歌だなと思います」

栁澤純子

作品には「ゴールド ゴールド きらきらり」というキャッチーなお囃子が入り、聞けば聞くほど、噛めば噛むほど味わいが増す、まるでスルメのような一曲となっている。盆踊りの季節を前に、7月31日には先行配信もスタートした。

「歌詞の中に『鮭は元気に ふるさとへ』というフレーズがあって、私はレコーディングで『シャケ』と歌ったんです。食材としては『シャケ』でも『サケ』でも間違いではないですし、一般的には『シャケ』と呼ぶ人の方が多いですよね。でも、新潟の方とお話していたら、“鮭のまち”として有名な村上市では『シャケではなく、サケと発音するのが一般的なんですよ』と教えていただきました。もう録音してしまった後だったのですが、地元の方々の前で歌う時には、『サケ』と歌いますってお約束したんです」

栁澤純子

栁澤純子

これまでに仕事で3度、佐渡を訪れたことがあるという栁澤。10月29日には村上市で歌い、翌30日には佐渡にわたり600人の観客を前に、新曲を披露する大舞台が控えている。

「心を込めて『サケ』と歌いたいと思っています。佐渡にはブランド銀鮭の『佐渡サーモン』があるそうです。ステージでは『サーモン、とっても美味しいですよね!』とか話しながら、振り付けもあるので、会場の皆さんと一緒に踊って盛り上がりたいですね」と笑顔を弾かせた。

栁澤純子

栁澤純子は『イケイケどんどん♡令和の開花むすめ!』

デビュー43年目、約4年ぶりとなる新曲「百花繚乱♡恋模様/きらきらり祝い音頭」を引っ提げて、ますます咲き誇る栁澤純子。話題を再び「百花繚乱♡恋模様」に戻そう。

この曲のタイトルに「♡」マークが入っていることにも、実はドラマチックな背景がある。「♡」はレコーディングの際に直感的な発案で決まったものだ。しかし、このタイトルが正式決定した瞬間、栁澤の脳裏には懐かしい記憶が鮮明に蘇っていた。

1983年、「昭和元禄カラオケ娘」という強烈なキャッチフレーズでデビューした栁澤。名付け親は、藤圭子の生みの親でもある恩師・石坂まさを氏だった。当時、カラオケが急速にブームとなっていた時代背景を捉えた命名だった。

そして彼女のデビュー曲「あなたに片想い」は、憧れの男性に町外れのスナックへ誘われて、朝まで過ごしたいという背伸びした願望を抱きつつも、大人になりきれない自分を省みて「待っててね この私 大人になる日まで 大切に育てるわ あなたに片想い」と歌う、いじらしい初恋の歌だった。

栁澤純子

栁澤純子のデビュー曲「あなたに片思い」のジャケット。彼女はこの曲で、メガロポリス音楽祭新人賞や全日本有線放送大賞新人賞など多数の賞を受賞した。

「実は、デビュー曲の『あなたに片想い』のレコードジャケットで、私はピンク色のハートの風船を両手で抱えて微笑んでいるんです。でも、着ている白いセーターの胸元についていた赤いハートのアップリケは、真ん中からきれいに二つに割れた『ブロークンハート』だったんですよ。失恋の歌ですからね」

つねづねファンの方に「純子ちゃんの胸のハートが割れていたからよくないんじゃないか」と、恋愛事情について心配され続けてきたと苦笑する。

「だから今回、新曲のタイトルに割れていないきれいな『♡』が入るとわかった時、『ああ、43年経って、ようやく両想いの歌が来たんだ! やった!』って、心の底からうれしかったんです」

ひび割れたハートを抱きしめながら歩んできた少女は、今、ラテンのリズムに乗って「いくつになっても 恋は恋」「百花繚乱 女は咲くの」と高らかに歌い上げる大人の女性へと成長した。割れたハートがようやく一つになり、満開の花を咲かせたのだ。

栁澤純子

43年目にして完全な「♡」を手に入れた彼女に、これを機に「昭和元禄カラオケ娘」に代わる新しいキャッチフレーズを作ってみてはどうかと提案してみた。

「そうですね……。今回の歌詞には『いまも心は初恋』『いくつになっても 恋は恋』という言葉があります。女性はもちろん、男性にもいくつになってもそんな気持ちでいてほしいし、そうやって前向きに生きていれば、自分にも新しい恋が生まれるんじゃないかなって。そのためには何より健康が第一ですからね。うーん、そうですね……『まだまだイケイケどんどん娘』なんてどうでしょう?(笑) もし何かいいアイデアがあったら、ぜひ提案してくださいね!」

茶目っ気たっぷりに逆オファーを受けてしまった。転んでもただでは起きず、熱さまシートを貼りながらも周囲を笑顔に変えてしまう彼女の明るさは、どんな困難も乗り越える無敵のパワーだ。

明治、大正、昭和という激動の時代を駆け抜け、波乱万丈な人生を見事に開花させたのが宇野千代ならば、昭和、平成を越え、令和の今を全身で謳歌する栁澤純子にふさわしいコピーとは? 本人のアイデアを拝借すれば、『イケイケどんどん♡令和の開花むすめ!』と言ったところか。

酸いも甘いも噛み分け、それでもなお「いまも心は初恋」と笑う彼女の歌声は、これからも多くの人の心に百花繚乱のごとく、色鮮やかな花を咲かせ続けることだろう。

 


2026年9月2日発売
栁澤純子「百花繚乱♡恋模様/きらきらり祝い音頭」
栁澤純子

「百花繚乱♡恋模様」
作詞/石原信一 作曲/向井浩二 編曲/猪股義周
c/w「きらきらり祝い音頭」
作詞/石原信一 作曲/向井浩二 編曲/猪股義周
徳間ジャパンコミュニケーションズ  TKCA-91718 ¥,1700(税込)

【Amazon】百花繚乱♡恋模様/きらきらり祝い音頭 – 栁澤純子


コンサート情報
徳間ジャパン歌謡フェスティバル “徳フェス” vol.11

■開催日時
2026年9月16日(水)
開場:12:00
開演:13:00(終演15時)

■開催場所
古賀政男音楽博物館 けやきホール
(住所:東京都渋谷区上原3-6-12)

■入場料
¥3,500(全席指定)

■出演者
・柳澤純子
・吉村明紘
・川奈ルミ
・谷龍介
・チョン・テフ
・蒼彦太
・司会:小林奈々絵

■主催・お問合せ
(株)徳間ジャパンコミュニケーションズ
TEL:070-3862-8554 / 080-4808-9298

■チケットお問合せ(各出演者の窓口)
・柳澤純子:(株)アップフロントクリエイト(TEL.03-4426-6287)
・吉村明紘:ライラックミュージック(TEL.090-9300-3892)
・川奈ルミ:(株)オフィスコットン(TEL.03-3760-1115)
・谷龍介:(有)三船音楽事務所(TEL.042-669-0800)
・チョン・テフ:(有)オフィス・チャンスー(TEL.045-330-9505)
・蒼彦太:(有)オフィスK(TEL.03-6416-8867 ※平日 10:00〜18:00)

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