大石まどかが歌う、ちょっとワケありな大人の男女が織りなす恋模様~新曲「茜の炎」~
1992年、「恋のしのび雨」でデビュー。今年30周年の大きな節目を迎える大石まどかが、その記念曲「茜の炎」でまた新たな魅力を開花させた。オシャレに、そして妖艶に……。ちょっとワケありな男女の織りなす大人の恋模様を、その円熟した歌声で聴かせてくれる。
楽しみにしていた30周年。記念曲「茜の炎」は等身大で歌える曲
Q まずは、大石さんデビュー30周年おめでとうございます! 振り返られてみて今の心境はいかがですか。
大石 ありがとうございます。歌手仲間の石原詢子ちゃんや多岐川舞子ちゃんが30周年を迎えた時に、「20年や25年とは30周年ってまた思いが違うのよね」って二人が言ってたんですよね。そうなんだ~、とか思いながら自分の中では30年ってどんな感じだろう?ってとても楽しみだったんです。25年の時は、歌手生活の中の通過点ぐらいにしか思っていなかったんですけれど、30年は通過点という感じとは違うのかな、と思っていた矢先にコロナ禍になって。もしかしたら30周年の新曲は出せないかもしれないな、でもそれはそれで仕方がないなと思っていました。
Q 今まで通りのような活動もできないかもしれない状況も続いていますしね。
大石 今まで1年に1枚、もしくは2枚CDをリリースすることを30年間続けてこられましたが、楽しみに待っていた30周年のシングルが出せないとなったら残念だなとは思っていました。でも、スタッフの方たちに「30周年はこんな状況ですけれども、できることをやっていい30周年にしましょう!」と言っていただいて、そして新曲も発売できることになったので、よりいっそうありがたみを感じました。
Q 30周年記念曲「茜の炎」はどのような曲でしょうか。
大石 本格的な、歌謡曲ポップスですね。作曲してくださった幸耕平先生が、私の「生ラ」などのライブを観て「こういう感じの曲が大石まどかに合う」というもとで詞のテーマも考えて曲を作ってくださって、その後に及川眠子先生に詞をつけていただきました。
Q 作品のプロデュースは幸先生ということですね。
大石 そうですね。「まどかにぴったりのテーマはこういうのなんだよ」とおっしゃって、この歌詞のストーリーはあくまでも全部幸先生が考えてくださいました。
Q 心にバシッとくるような言葉がたくさんあり、本当にドラマチックなストーリーですよね。
大石 ちょっと大人の恋ですよね。ワケありの……運命の恋。色々経験をして、女性がひとりこの先恋もせずがむしゃらに生きていくんだろうなと思っているところに、そういう男性が現れるという……胸キュンですよね(笑)。手が触れるだけでもドキドキするような。初恋は、若いから思いが一方通行的なことが多いじゃないですか。だけど色々なことを経験しているから相手のことを思いやる気持ちもありつつ、本当にそばにいるだけで胸がときめくというか、優しい気持ちになれる。これはもう年を重ねた人にしかわからない恋愛かなと思います。
Q 大石さんがイメージするこのお相手の男性は大人の男性ですか。
大石 これはね、及川先生に聞いたんですよ。「年下なんじゃないの!」と、及川先生はおっしゃってました。私は年下というよりはちょっと年上のくらいの男性がいいなぁ(笑)。
Q ちょっと“初恋”というと淡い、瑞々しい色のイメージがありますけれど、「茜」という色が大人の恋を表しているように感じました。
大石 そうそうそう! 太陽のギラギラした赤ではないけれど、哀愁のある感じ。燃え上がるような、夕日の色。人生の中盤に差しかかったところを夕暮れにたとえているんですよね。私にとって等身大の曲です。
Q 幸先生もこういった等身大ともいえる作品を今の大石さんに歌わせたいという思いがあったんですね。
大石 私もこの30年歌の世界で生きてきて、色々な経験もして、親との別れだったり好きな人との別れだったり様々な別れをして、そしてまた出会いがあって。よく先生に「恋愛してるのか」と聞かれたりするんですけれど「全然してないし興味もない」って言ってたんですよ(笑)。そうしたら、「そんなこと言うもんじゃない」って先生に言われたりしてね。女性も私くらいの年齢になると自立して、男に頼って生きるっていう年齢でもないじゃないですか。これから先どうやって生きていくかという強さも持ちつつ、でもやっぱり女性だからか弱いところもあったりもする。そういうのも先生は感じていらしたのか、この主人公のような胸キュンの恋や、素敵な男の人が私にも現れたらこんなふうになるんじゃないの、みたいな思いもあるんじゃないでしょうかね、きっと(笑)。
Q 色々な経験をしても恋を諦めず前向きに、素敵な出会いがあればときめいて恋に落ちるのもいいじゃん!ということですよね(笑)。
大石 そうです。素敵じゃない(笑)! でも、本当は好きなんだけど自分は年上だから言い出せなくて、お互い探り合っているところからこの物語は始まるんです。「本気なのかな?彼にはもっと若い綺麗な子の方がいいんじゃないかな」って思ったり……。もう傷つきたくないわけですよね。
Q もう傷つきたくないから自分から離れていくという……。
大石 そう、女性ってどんどん強くなってくるんですよ、年を重ねると。男の人なんて!とか、ひとりでできるもん!みたいに(笑)。でも、その強さを男性に感じさせちゃいけないんでしょうね。こういう恋愛もした方がいいんですよ、いくつになっても!!
二人で歌ってダンディさん直伝の「ゲッツ!」をできたら(笑)
Q ボーナストラックの「愛が生まれた日」……は、ビックリしました(笑)。
大石 ゲッツ! ね(笑)。ダンディさんとは同じ事務所なんですが、ダンディさんは動画チャンネルをされていて、とても80年代ポップスが大好きなんですね。新曲の制作過程で、何か盛り上げるようなことはできないかなって話していた時、デュエットをダンディさんにお願いできないかな、ということになりまして実現しました。
Q まさかお声がかかるなんて思ってもなかったであろうダンディさんの反応はいかがでしたか。
大石 すごく喜んでくださってましたね。とっても歌が好きで真面目な方で、このレコーディングのためにボイストレーニングも通われて。歌に対してとても真面目に取り組んでいただいて、とてもうれしかったです。
Q レコーディングはいかがでしたか。
大石 一緒に録りました。ずっとダンディさん「おぅ、おぅ!」って言ってました(笑)。スタッフもいっぱいいたので緊張されていましたね。でもゲッツ!はしっかりされていました(笑)。楽しみながらされている姿が印象的で、とにかく歌がお好きだということはすごく感じましたね。
Q ゲッツ!は大石さんも会得されたんですか(笑)?
大石 ちゃんと私ご指導いただいて、正式にやってもいい許可と声の高さも伝授していただきました!(笑)。伝授されたのは初だそうです。これから二人で歌わせていただける時があったらぜひ歌わせていただいて、ゲッツ!!もやりたいですね(笑)。
Q 最後に、30周年への思いや新曲に懸ける意気込みなどお聞かせください。
大石 30年の間歌ってこられたというのはひと言、“感謝”しかないです。私の歌を聴きたいと思ってくださるお客様やスタッフの皆さんに支えられてきたんだなと思っています。皆様の前で普通に歌えていたことが今当たり前のことではなくなってしまいました。お客様の前で歌うということは、私にとって他では味わうことのできないとても大切な時間。私の方がお客様のパワーをいただいていたんだなと改めて実感しています。新曲「茜の炎」はあまり肩に力を入れずに歌える、そして私も歌っている曲なので、ぜひ聴いて歌っていただけたらうれしいです。
2021年8月4日
30周年を飾るオシャレでちょっとワケありな運命の恋
大石まどか「茜の炎」
30周年を迎える記念曲「茜の炎」は、作詞に及川眠子氏、作曲に幸耕平氏というヒットメイカーコンビを迎えた本格的な歌謡曲作品。編曲は妖艶な歌の世界を華麗に彩るアレンジで聴かせる坂本昌之氏が手がけている。酸いも甘いも経験し、もうひとりで生きようと思っていた主人公の前に訪れた運命の恋を描いた純愛歌。c/wは、大石が生配信ライブなどで歌唱した際に好評を博し、本人も大好きだと語る「シングル・アゲイン」、さらにボーナストラックとして、同じ事務所のダンディ坂野とデュエットした名曲「愛が生まれた日」の2曲を収録。
大石まどか YouTubeチャンネル
大石まどか Instagram(@madoka_oishi)
大石まどか Twitter(@madoka_oishi)