一条貫太が一途な男の固い決意を軽やかに歌う~新曲「酒場の花」~
2018年、現役大学生の時に「ふたりの始発駅」でデビューした一条貫太が、6月16日に新曲「酒場の花」を発売した。昨年幕を開けた一条貫太の演歌道第二章にふさわしい骨太の王道演歌。作品を重ねるごとに男らしさを増し、着実に次世代の演歌・歌謡界を担う若手実力派歌手のひとりとして成長を遂げている一条が、この作品に込めた思いとは。
新曲「酒場の花」驚きの誕生秘話
Q 昨年発売された前作「いのちの花」に続き、男らしい硬派な一条さんにピッタリの曲ですね。
一条 ありがとうございます。この曲は、本当に一途な男性の愛する女性への気持ち、決意を歌った歌です。実は、この歌が誕生することになって、それを僕が歌わせていただくということに、結構重みを感じているんです。
Q というと?
一条 歌詞の最後に、『しのぶ』という女性の名前が出てくるんですが、これは作曲してくださった叶弦大先生の言わずと知れた名曲「昔の名前で出ています」(1975年/小林旭)の中にある“京都にいるときゃ 忍と呼ばれたの”という一節からきているんです。今、忍さんは何をしているんだろう、というところから生まれた曲なんですよ。
Q そんな素敵なエピソードが!
一条 「昔の名前で出ています」が発売されたのが、1975年。それから46年経っていますけど、彼女は今どういう人生を送っているんだろう?というディレクターさんの発想から、架空の物語ですけれども、風の噂では女ひとりで酒場で切り盛りをしていると聞いた。そして捜し歩いてようやく彼女を見つけ、会いたかったという思いを告げてこれからは二人で頑張っていけたらいいね、という物語ができました。
Q もちろんフィクションではありますけど、すごい一途な男性ですよね。一条さんもこの主人公のように一途ですか?(笑)
一条 う~ん、まぁまぁですね(笑)。気持ちはわかりますけど……。
Q 作品を重ねるごとに少しずつ大人っぽい作品に挑戦され、今回の作品も世代的にはだいぶご自身より上の男性像になると思いますが、歌われてみていかがですか。
一条 そうですね。あえて意識はしていないですね。僕は本はそんなに読まないんですが、映画は結構観るんです。なのでこういった曲の世界観みたいなものは馴染みがあります。それこそ昭和の高倉健さんや石原裕次郎さん、小林旭さんなどが出演されている映画を好きでよく観ますので、イメージしやすいですね。
Q 硬派ですね(笑)。前作の時はレコーディングに同席された叶先生から「歌詞の内容を頭に入れて歌うという、テクニックというよりも気持ちの部分を教わりました」とおっしゃっていましたが、今回は?
一条 今回もレコーディングやレッスンの時に「曲の雰囲気を大切にして歌うこと」を教えていただき、特に意識して歌いました。レコーディングも割とスムーズで、テストだと言われて最初に歌ったテイクが一番良かったということで採用になりました。肩の力を抜いていて軽やかに歌えたのがこの曲の明るい感じにも合っていると思います。
Q 表題曲でメジャー調の作品は初めてですか?
一条 そうですね。その点は、僕にとってちょっと新たな挑戦とも言えるかなと思います。これまではマイナーのずっしりとした重みのある曲が続いていたので、今回はメジャーの明るい曲調ですし、自分なりに雰囲気を変えて歌うようにしました。
Q カラオケで歌う際のワンポイントアドバイスを教えてください。
一条 音域もそんなに広くないですし、歌いやすいというか親しみやすい曲だと思います。最初は結構低い音で始まるのでそこはしっかり狙って出していただいて、最後の女性の名前「なァ…しのぶ」のところもしっかり声を前に出して、暗くならないように歌っていただきたいですね。難しい節回しはないと思うので、僕が歌っているように軽やかに、明るい気分で歌っていただくだけでも全然違うと思います。
恩師の思いに応え、初めての女唄に挑戦!
Q そして、カップリング曲の「女のいのち」ですが、一条さんにとって初めての女唄ですか?
一条 そうなんです!作詞の万城たかし先生が、新たな一条貫太を作りたい、女唄を歌わせたいという思いで書いてくださいました。板前をやっている男性を支える女性の歌です。どちらかというとレコーディングで時間がかかったのはこちらでした。女心を歌っているのですが、最初の出だしの一行から二行くらいは低い音で始まるので、どうしてもドスが効いたような感じで最初歌ってしまったんです。先生方から『そんなに考えすぎずに女性になったような気持ちで、柔らかく歌ってくれ』と言われまして、それこそ女性の気持ちというのは想像を膨らませて歌うしかありませんので……そういう部分ではちょっと苦労しました。
Q 歌詞の最後は前作の「いのちの花」という言葉で終わるんですね。
一条 はい。「いのちの花」は男目線で、この「女のいのち」というのは女性の目線で描かれた互いに対になるアンサーソングになります。
Q 発売されておよそ一カ月が経ちましたが、ファンの皆さんの反応はいかがですか?
一条 ありがたいことに、とってもよくてうれしいです。『これまでとは違う人が歌っているような感じ』というようなお言葉もいただいて、またひと味違った一条貫太をお見せしていければいいなというふうに思います。
Q 最後に、オトカゼの読者やファンの皆さんへメッセージをいただけますでしょうか。
一条 今、酒場で働かれている方の中には厳しい状況の方も多いと思います。まだ続くかもしれませんけれども、ぜひそういう方にも僕の歌でよかったら聴いていただいて、少しでも明るい気持ちになっていただければ、という思いも込めて「酒場の花」を歌っています。また、僕も一歩ずつでも成長して、大きな夢を持ってこれからも歌っていけるように頑張っていきたいと思いますので、温かく見守っていただいて応援していただけるとうれしいです。よろしくお願いします!
2021年6月16日発売
一条貫太「酒場の花」
INFORMATION
一条貫太2021コンサート開催決定!
日時:2021年11月14日(日)
時間:開場 13:15 開演 14:00
会場:千葉市民会館(千葉市中央区要町1−1)
料金:S席 4,000円 A席 3,000円(税込・全席指定)
チケット・問い合わせ先:03-6432-5454(クラウンミュージック/平日11:00〜18:00)
Profile
一条貫太(いちじょう・かんた)
1996年11月20日、千葉県生まれ。小学生の頃、ものまね番組を観て演歌に目覚める。全国カラオケボックス大賞優勝、『NHK のど自慢』チャンピオン大会出場。日本テレビ『全日本歌唱力選手権 歌唱王』に出場し、審査員の瀬川瑛子から「また演歌が爆発する時がくる(ほどの逸材)」と絶賛され、デビューのきっかけを掴んだ。2018年、”平成生まれの昭和なボイス”をキャッチコピーに「ふたりの始発駅」でデビュー。好きな食べ物は、あんパンと寿司。めざす歌手像は、人を勇気づけられる歌手。
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