おかゆ

おんな流し“おかゆ”の挑戦心~「星旅」で希望ある未来へ~

おかゆ「星旅」


“流し”出身の実力派シンガーとして、一段一段確実にステップアップしている「おかゆ」。令和の時代の幕開けとともにメジャーデビューし、このほど3
枚目のシングル「星旅」をリリースした。過去のシングル2曲同様、作詞・作曲はおかゆ自身だ。今回は作風をガラリと変え、新たな挑戦としてポップ歌謡に仕上げた。リズミカルな曲調で、そこには歌謡曲全盛だった昭和の香りもほんのり漂う。

HOSHITABI・・・「星旅」はメジャーデビュー直前、おかゆが初めて海外へ「流し」の旅に出た時の、移動中の機内で感じた思いがベースになっている。行き先はカンボジア。ドキドキ、ワクワクの両方が混在する中、見下ろした異国の風景は宝石箱をひっくり返したように光り輝き、まるで星の中を旅しているようだったという。そんな素直な気持ちが歌詞となり、希望ある未来へと聴き手をいざなう楽曲となっている。

おかゆ

★今までにない作品。挑戦心が作らせた作品
コロナ禍という思いもよらぬ世情の中、3枚目のシングルを発表することができました。だからこそ、今までにない作品にしたい。その思いで生まれたのが「星旅」です。

今年2月にカバーアルバム『おかゆウタ』をリリースしましたが、ジャンルを問わず幅広い楽曲をチョイスしたことで、思いがけずたくさんの発見を得ました。これまで歌謡曲にこだわり、どこか食わず嫌いなところがあったんですが、元を正せばリクエストされたら(“おんなギター流し”として)何でも歌うというのが私のスタイル。だったら、ポップスだってなんだってちゃんと向き合うべきじゃないかと。そう考え直していざ歌ってみたら勉強になることがたくさんあって、音楽観がガラリと変わりました。「星旅」は歌謡曲の枠を外し、二世代、三世代と幅広い方が楽しめるようにと、挑戦心を持って作った曲です。

★星空を旅するシャイニング・スター
2019年3月、TV番組の企画で訪れたカンボジアでは、現地で暮らす日本の方に懐かしい曲をたくさんお届けしてきました。日本とは環境の大きく異なる場所で正直不安もありましたが、新しい自分に出会えるチャンスとも思っていました。機内では、その時の思いをポエム風にスマホにメモ。上空から見たまるで星空を旅するような光景を「シャイニング・スター」と表現し、その言葉を曲中のサビに使っています。

他にもメモした言葉で絶対入れたいと思ったのは、「夜間飛行」と「夢は夜ひらく」。冒頭、「夜間飛行 生きる道しるべ探す旅」と歌いますが、飛行機での旅はまさに夜間飛行でしたし、私の大好きな曲の一つに、ちあきなおみさんの楽曲「夜間飛行」があります。この曲は、かつて「THEカラオケ☆バトル」(2017年12月放送  “最強女子ボーカリストカップ2017”)に出て優勝した時に歌った、とても縁のある曲です。また、園まりさんや藤圭子さんが歌った「夢は夜ひらく」(藤圭子は「圭子の夢は夜ひらく」)もずっと好きで、私のカバーアルバム『おかゆウタ』にも「おかゆの夢は夜ひらく」のタイトルで入っています。

そして、この2曲はともに中村泰士先生の作詞ですが、その中村先生が昨年末にお亡くなりになりました。本当に驚きました。そのような経緯もあり、中村先生を始めとした歌謡界の先生方や、流しの大先輩である藤圭子さんへのリスペクトも込めて、これらのワードを入れ込みました。

おかゆ

★きっと明るい未来が待っている
機内でスマホに入れたメモはしばらく放置されていたんですが、3枚目のリリースにあたり、どんな曲をお届けしようかと悩んでいた時に、ディレクターさんにメモを見せたところ、「シティポップで行きましょう」と。「シャイニング・スター」というワードを見て自由に書いていいと、思いがけなく背中を押していただきました。ほかにもあまり難しくない英語を盛り込んで(笑)、「つらいことがあっても乗り越えた先にきっと明るい未来が待っているよ」と、メッセージ性のある作品になりました。

実は先にできたのは曲のほうで、ポップスだったらこういうメロディの動かし方はしないなというところを挑戦してやっています。皆さんの耳に残る曲にしたかったので、繰り返しの音を使いながら、つい体を揺らしてしまいたくなるようなリズムに仕上げました。

デビュー曲の「ヨコハマ・ヘンリー」、セカンドシングルの「愛してよ」。そして今回の「星旅」とそれぞれ異なるテンポの曲なので、3曲続けて聴いていただいても飽きはしないと思います(笑)。ゆっくりと楽しんでいただけたらうれしいです!

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~カップリングは3つの異なる世界を~
おかゆの3枚目のシングル「星旅」はジャケット写真とカップリング違いで3タイプがリリースされた。ダウンタウン盤では、山下達郎の作曲(歌/シュガー・ベイブ)で、その後さまざまなアーティストがカバーしているシティポップの名曲「DOWN TOWN」を、のびのびと爽やかに歌う。

他の2タイプには、おかゆ自身が作詞・作曲した曲が収録されている。ペディキュア盤には、他人にはほとんど見せない足先のペディキュアに、都会の孤独を重ね合わせた「赤いペディキュア」。“本当の私はいつも靴の中” “本当の私は今も靴の中” “本当の私はこの歌の中”といったフレーズから、本心と虚構の間でさまよう女性の内に秘めた思いが伝わってくる。

ガラクタ盤に収録されるのは、何があっても前に進むという強い思いを込めた「ガラクタのど真ん中で」。こちらは正直すぎるほどの詩が、逆に優しさと親しみやすさを感じさせる楽曲だ。3タイプがそれぞれ異なる味を持ち、堪能できる作品となっている。

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DOWN TOWN
おかゆ シティポップはもともと好きで、80年代に活躍されていた中原めいこさんなどをよく聴いていました。「DOWN TOWN」は山下達郎さんというよりも、最初にカバーしたEPO(エポ)さんの歌のほうが印象深いですね。シティポップは今、世界的にまたブームになっています。海外の人も注目しているので、この機会にぜひ挑戦させてもらいたいと選曲に至りました。

EPOさんの楽曲は人気テレビ番組(「オレたちひょうきん族」 1980年代に放送)のテーマソングにもなったそうで、私を応援してくれるファンの方に当時を思い出しながら懐かしんでもらえるかなと思っています。今聴いてもすごくオシャレな曲なので、幅広い世代の方に聴いてほしいですね。

赤いペディキュア
おかゆ この曲はメロディが先にできあがり、それに詩をつけていきました。コロナ禍の中で自分と向き合いながら思ったのは、きれいで整った自分を表現することは私でなくてもいい、書ける人はほかにたくさんいる、ということ。でも、シンガーソングライターとして私が書くのであれば、人がどう思うかなど気にせず、感じ取ったことをありのままに綴る。それが表現者として最も私らしいのではないかと。優等生になることなく、ちょっとやさぐれた感じに(笑)、仕上げてみました。

ペディキュアは、足の爪に施すネイルアートのこと。手の爪に塗るネイルとは違い、あまり人に見せない部分ですよね。そこをあえて美しく飾るというのは、女性にとってどういう意味を持つのだろう。そんなことを考えながら、女性の心理を表現してみました。同性の方にぜひ聴いていただきたいです。

ガラクタのど真ん中で
おかゆ そして「ガラクタのど真ん中で」は、私のこれまでの過去を投影しながら、人生に対する応援歌として作りました。順風満帆とは言えない、本当にいろいろあってここまで来た私。でも、それは私に限らず、たくさんの人が悩んだり立ち止まったりしながら今を生きていると思います。そんな誰かがこの曲を聴いた時、少しでも寄り添うことができ、励ますことができたら、と。回りくどい表現はやめて、できるだけストレートな言葉で表現し、向かうべき道はこの先にきっとあるよと、メッセージを送っています。

メロディはポップ・ロックになっていて、最後は「La La La~」で終わります。このフレーズ、ライブのエンディング曲にぴったりだと思いませんか! 昨年からずっと“流し”やライブが思うように行えていません。せっかくオリジナルのペンライトも作ったんですが、未だに使えずにいるんですよ(!)。ファンの皆さんにこのペンライトを振っていただきながら、早く歌いたい。心から願っています。

おかゆ

七転び八起き幸せに。
VICL-37842
CDを手にしていたらぜひ見ていただきたい部分があります。何と、「星空」ガラクタ盤の品番(商品番号)が「VICL-37842」。数字の下4桁が「7842」で、「七転び八起き幸せに。」とばっちりリンク! この言葉は亡き母の口癖で、流しで出会った人々とワンショット撮影する目標数字でもあります。この数字をわざわざビクターさんが取ってくださって、もうすごくうれしかった! 今回の3枚の作品には、本当に私のいろいろな思いが詰まっています。コロナが収束したら思い切りがんばるぞ~という思いも溢れています。一人でも多くの方に聴いていただけたらと思います。

 

早く、皆さまと直接会えますように・・・
最後に、私の近況を。お魚検定3級を持っていますが、海釣りに行きた~い(笑)。それも、決して大物とは言えないイシモチを釣りたいんです。大きな魚ではありませんが、ちょっと癖のある魚で、それを自分で釣ってさばいて食べる! 何でも自分でやってみるって、楽しいです。

また、インスタの「おかゆんのステイホームライブ」。今エレキギターに挑戦していて、その様子を生配信中です。リクエストで「化粧配信」なんていうのもやったりして、ファンの方と交流しています。“流し”で生きてきた自分が、コロナでまったく活動できない状況となり、私が私でなくなった・・・という思いも実はあります。でも、SNSのおかげでむしろファンの方とは近くなった気がしているんです。ダイレクトに返ってくる反応を通して気づかされ、いろいろなことを教えていただいています。こちらも、ぜひのぞいていただけたらと思います。

そして、早く、皆さまと直接会えますように・・・。

文=藤井利香

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2021年6月2日発売
未来への希望を歌う
おかゆ「星旅」

「星旅」ダウンタウン盤
おかゆ「星旅」

「星旅」
作詞・作曲/おかゆ 編曲/阿部靖広
c/w「DOWN TOWN」
作詞/伊藤銀次 作曲/山下達郎 編曲/斉藤真也
ビクターエンタテインメント VICL-37840 ¥1,350

「星旅」ペディキュア盤
おかゆ「星旅」

「星旅」
作詞・作曲/おかゆ 編曲/阿部靖広
c/w「赤いペディキュア」
作詞・作曲/おかゆ 編曲/多田三洋
ビクターエンタテインメント VICL-37841 ¥1,350

「星旅」ガラクタ盤
おかゆ「星旅」

「星旅」
作詞・作曲/おかゆ 編曲/阿部靖広
c/w「ガラクタのど真ん中で」
作詞・作曲/おかゆ 編曲/阿部靖広
ビクターエンタテインメント VICL-37842 ¥1,350

サードシングル「星旅」はシティポップの要素を取り入れたポップ歌謡。初めて海外へ流しの旅に出た時に、星空を進んでいく飛行機の中で、おかゆが感じた思いをメモしていた。コロナ禍にリリースする作品について思い悩んでいる時、担当ディレクターから背中を押される形で、かつてのメモが作品となった。「新しい世界や未来へのワクワクする気持ち」を表現した楽曲だ。

3タイプがあり、カップリング曲の紹介は本文にある通り。ガラクタ盤の品番(商品番号)はVICL-37842。数字の下4桁が“7842”となっている。亡き母の言葉「七転び八起き、幸せに」を数字に当て、おかゆにとっては大切な数字となっている。所属するレコード会社・ビクターエンタテインメントが、おかゆのために温存してくれていたという。

ジャケット写真はレコーディングスタジオ「ビクタースタジオ」で撮影された。同スタジオは、尊敬する髙橋真梨子がレコーディングに使っていた憧れの場所。母親が生前、よく髙橋真梨子の歌を歌っており、おかゆも好きになる。また髙橋真梨子の専属バンド「ヘンリーバンド」の野々田万照との出会いが縁となり、おかゆはインディーズデビューを果たし、2019年のメジャーデビューへとつなげた。そんなおかゆもレコーディングでは、憧れだったビクタースタジオで行っている。


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おかゆ
profile
おかゆ

1991年6月21日、北海道生まれ。歌手になることが夢だった母のもと、小さい頃からスナックに連れて行かれ、歌謡曲を聴いて育つ。母がいちばん好きだった歌手が髙橋真梨子で、自身も好きになった。モデルやユニットなどの活動を経て、17歳の時に突然の事故で他界した母の夢を引き継ぐため、2014年1月、22歳の時に“流し”となる。母の口癖だった「七転び八起き幸せに。」を「7842」と数字に置き換え、流しで出会う7842人(組)のお客さんと一緒に写真を撮ることを目標に、ギター片手に日本全国のスナックを巡る(2019年4月に47都道府県を制覇)。2016年11月、髙橋真梨子ヘンリーバンドのサックス奏者、野々田万照(万☆照)のプロデュースで、インディーズデビュー。ファーストアルバム「おんな流しのブルース」を発売。インディーズ時代にはテレビ東京『THEカラオケ☆バトル』で2度優勝した。2019年5月1日、「ヨコハマ・ヘンリー」でビクターからメジャーデビュー。歌手名の「おかゆ」は、中学時代に本名の「ゆか」をもじって付けられたニックネーム。「六月ゆか」の名前で、作詞・作曲家としても活動。現在、BSテレビ東京「徳光和夫の名曲にっぽん」にアシスタントMCとしてレギュラーで出演中。

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