【マキマキ 歌の交差点!】山崎ていじさん「酔わせて候」
山崎ていじが、1月20日に2021年の勝負曲「酔わせて候」を発売した。今年は山崎にとって大きな節目となる歌手生活25周年。そんな山崎に、わが『オトカゼチャンネル』のメインパーソナリティー、マキマキこと牧野尚之がインタビュー! 牧野だから聞けるアーティストの本音と素顔をお届けする。
プロボクサーからの転身、歌手が天職に
牧野 皆さんこんにちは。オトカゼチャンネルの牧野でございます。今日は、新曲「酔わせて候」そしてカップリング曲「さよならバンクーバー」お出しになりました山崎ていじさんにいろいろお話をうかがってまいります。山崎さんよろしくお願いします。山崎さんはいろんなテレビに出てるから、おこういうのお得意でしょ?どちらかというと人を紹介する方じゃないですか?
山崎 いやいや、そうなんですけど……いろんな方をゲストにお招きしてお話を聞くというのは難しいですよ。
牧野 今日は本当に私のほうが緊張しておりますよ。久々にお会いしましたが、変わりませんね〜。本当にスマートで。ずっとコロナ禍の間からですが、時間を見つけて歩いていらっしゃるんですって?
山崎 そうなんですよ。昨年の緊急事態宣言が発令された4月18日からずっと続けているんですよね。初めはまったく人前で歌うということができない状況でしたから、1万歩以上を時間をかけて歩いて。そして歩く中で、必ず恒例にしていたことがありましてね。神社やお寺やお地蔵さんとか、見つけては拝んでいるんです。この状況が早く収束してほしいというのと、健康でこうして毎日生かさせてもらえることに感謝。必ず参拝っていうのは日課です。
牧野 何時ぐらいから歩かれるんですか?
山崎 だいたい夜の20時や21時くらいからですか。そのくらいだと歩く人もいませんから。写真もマネージャーに撮ってもらって、毎日SNSに上げていたんですよね。でも、暗いところで撮る写真が不気味なんですよ(笑)。
牧野 そりゃ夜の神社やお寺じゃあね(笑)。
山崎 見る方もちょっと怖いので……載せるのも考えてくれない?って言われまして(笑)。だから最近は明るいうちに神社を見つけて、日中に撮って上げています。
牧野 まぁそれをね、自分の毎日のルーティンにしているということは、山崎さんは以前ボクサーでしたからね。
山崎 プロボクサーをやっていました。
牧野 そこから歌手への転身ですからね。そしてもう歌手生活が25年目に。
山崎 そうですね。平成8(1996)年10月23日に念願の歌手にさせてもらったんですけど、もう歳がね。39歳3カ月というちょっとご高齢でした(笑)。
牧野 いやいや、そこで奮起してやろうというんだからすばらしいですよ!
山崎 当時は建設業をしていたんですけどそれを投げ打って。親族からはそれはもう反対されて。そんなバカなことはするな、先は見えてるぞって。
牧野 でもやがて、それが天職となり……。私聞きましたけど、ファンクラブといいますかね、各地にファンの皆さんが独自に作った山崎さんのパステル がいっぱいあるって聞いてますよ。
山崎 ”ていじ応援隊”っていうんですかね。本当に温かいです。僕たちはやっぱり応援者がいないと成り立たない……。僕は歌うだけですけど、それを皆さんがいろんなところで宣伝して広めてくださる。それが各地にあってうれしいですね。
牧野 その皆さんが直接山崎さんの歌声を聴きたいと待っていらっしゃるんですが、このコロナ禍の中でございます。本当にね、キャンペーンをするのにも、歌い手さんにとっては辛い時期がずっと続いてますけども。
山崎 本当にもう、大変な2020年だったですね。
海の男の前向きな気持ちを歌う「酔わせて候」
牧野 まぁそんな中でも、1月に新曲「酔わせて候」そしてカップリングが「さよならバンクーバー」。私もひと足先に聴かせていただきましたけれども、「酔わせて候」はインパクトがまずありますね、頭から。
山崎 そうですね。だいたいは前奏が25から30秒くらいがあるのが当たり前なんですけど、これはもう7秒くらいでいきなり……
牧野 「酔って乾杯〜」って入りますもんね。このノリがね、すごくいいなって思って。
山崎 まったく。ただ、ステージに出る時は7秒ではちょっとセンターまで行けない……。それが困ったなと(笑)。
牧野 (爆笑)。なるほど、いろいろ考えなければいけませんね。これは司会する立場でもね、何かしゃべっているうちに歌が始まっちゃうから、かぶっちゃいけないなと考えなければいけませんけれども。あの、聴いているうちにどんどん盛り上がっていく歌だなっていう気がしました。
山崎 はい。海の男、漁師がモデルです。長い漁は、まぁ男ばっかりですからね。歌うにしろ鼻歌しか歌えない。で、女っ気もない。久しぶりに陸に上がれて、やっぱり真っ先にいくのは、行き慣れた女将のいるところですよね。そこで女将の笑顔に会い、そしてまた仲間と一杯お酒を酌み交わして、そして元気をいただいてまた漁で頑張るぞっていう強い男の前向きな気持ちが入っています。
牧野 さわだすずこ作詞、弦哲也作曲。ひとつのストーリーになってますよね、歌自体がね。で、先ほども言いましたけど、後半になって盛り上がってくる。なぜかなと思うと、手拍子が入ったり、掛け声が入ったりしている。これもなんか楽しい雰囲気だなと。レコーディングも楽しかったんじゃないんですか?
山崎 それがもう、現場で決まったんです。初めから手拍子が入ってはいたんですけど、それがいわゆる作られた音でしたので、やはり人間の手拍子の方があったかいし、ひとりでやるのもアレだし……それで、”山崎ていじと愉快な仲間たち”ということで(笑)、手拍子をみんなでやりました。掛け声は、じつは弦先生の……。
牧野 作曲者自らの?
山崎 これがまたね、本当にいいタイミングで掛け声をいただいてね。「酔って乾杯 酔わせて献杯 暖簾おろして 酔わせて候」。こういうくだりがあるんですが、後のほうで弦先生が掛け声をかけるもんですから、このノリっていうのが頭に残るんですよね。
牧野 あらためて聴いてみて私もね、弦先生の声だとは思いませんでしたけれども、楽しみですね、これ皆さんに聴いていただくのがね。一番の聴かせどころとしてはどの辺ですかね?
山崎 そうですね。もう全部いいんですけど、僕の好きなところは「女盛りを〜」。あそこは好きなくだりですかね。また、皆さん歌っていただく時には、やはり男の強さとやさしさとを歌の中に入れてもらいながら、言葉を大事にして強弱をつけて歌っていただくといいなと思いますね。元気の出る明るい歌ですから、この曲でもってコロナをぶっ飛ばしていくぞ!っていう思いでもあります。
丸25年になる節目。丑年だけに思いを”ぎゅーっ”と込めて
牧野 さて、2014年に名前も改名され心機一転ということで「昭和男唄」をお出しになりました。これはもうタイトル通りの男唄。そして今回もこれがまた男唄というところで、前作がちょっとやさしい「別れのボレロ」だったんでね、また山崎ていじの男唄はいいなと思いましたよ。
山崎 「別れのボレロ」は女唄で、”ていじさんには珍しいね”って言われました。本当に素敵な曲なんですけど、本当に今回の新曲というのは「昭和男唄」に匹敵すると思っています。8作目だし、末広がりでいけるぞと。
牧野 8作目というのはさわだすずこ・弦哲也コンビでの8作目ということですね。で、前作の「別れのボレロ」からすれば、カップリングの「さよならバンクーバー」のほうは、なんとなくやさしさですよね。
山崎 そうですね。これも本当におしゃれな曲で、僕はバンクーバーに行ったことはないんですけど、本当に情景が目に浮かびます。
牧野 ヨットやキラキラ光る波、そして向こうで夕日が沈んでいくみたいなね。そこで、別れなのよ……(笑)。
山崎 別れは辛いですよね(笑)。いや本当におしゃれな曲に仕上がって、互いにいいところを引き出してもらってるなと思います。8作品も両先生にお世話になっていると、ていじだったらこういうメロディーで、というのも弦先生もご存知ですし、さわだ先生もね、ていじさんだったらこういう言い回し合うだろうというところで、本当にやさしいお気持ちが伝わって、僕も気持ちよく歌わせてもらったんですけどね。
牧野 もう本当に”山崎ていじさんのチーム”というかたちで、さわだ先生も弦先生もお付き合いしてくださっているんで、わかるところは全部わかってくださる。
山崎 本当におやさしいし、とても厳しいし。そういうのが合い交わって、いい曲に仕上がったんだなと思います。
牧野 発売になれば多くの皆さんに、触れ合いの中で聴いていただきたいというのが歌い手さんたちの気持ちなんですが、今年もどうなるかわかりませんが、キャンペーンもできるといいですよね。
山崎 そうです、それだけです。テレビやラジオでレギュラーを持たせてもらって、おやすみの間でもそれがずっと流れてたもんですから、ファンの皆様方や僕を知らない方々にも「山崎ていじっていうのがやってるんだ」っていうのが認識してもらったんでしょうけど、やっぱり生歌を皆さんの前で歌える、その表情を目にさせてもらえるというのが一番ですから、早く生歌を皆さんの前で歌える時を願うだけですね。
牧野 本当ですね。これはね徐々に良くなっていくとは思うんですけど……。最後に、待っていらっしゃるファンの皆さんにメッセージを。
山崎 本当に大変な世の中っていうか、大変な日々を過ごされていると思います。1日も早くワクチンができて、僕たちも安心を届けられるように、そして僕も皆さんの前で生歌を歌える日が来ることを切に願っております。今回の新曲も本当にノリが良くて、元気になれる曲ですので、どうぞ応援をよろしくお願いいたします。
牧野 海の男のかっこよさがメインになっている「酔わせて候」。そして、今度は甘い歌声のやさしい山崎ていじの魅力がある別れの歌ではありますが、「さよならバンクーバー」。行かなくたってこの歌を聴けばバンクーバーに行ったような気持ちになれますんでね、ぜひぜひ皆さんにも聴いていただきたいですよね。山崎ていじさん、この歌に本当にまた新しい息吹を吹き込んで皆さんにお届けしたいと、そんな意気込みでもございます。どうぞよろしくお願いいたします。今日は、山崎ていじさんにお話をうかがいました。これからもどうぞ頑張ってくださいね。大ヒットを祈念しております。
山崎 ありがとうございます。僕は今年丸25年になる節目なので、丑年ですし、思いを”ぎゅーっ”と込めて、最後は「うっしっし」と笑えるように(笑)。そういう一年にしたいと思います。頑張ります!
2021年1月20日発売
山崎ていじ「酔わせて候」
Profile
山崎ていじ(やまさき・ていじ)
1857年、島根県生まれ。高校卒業後プロボクサーとして活躍し、その後けがでその道を断念。そこから、ボクシングで培った根性で子どもの頃から好きだった歌手を目指し、1996年に歌手生活をスタート。2001年、「桜川慕情」でメジャーデビューを果たす。身長180cmという抜群のスタイルと、ダンディーな歌声で多くのファンを魅了し続け、ボクシングのグローブをマイクに持ち替えた孤高のシンガーは、今年デビューから25周年を迎える。