
杜このみがファンイベント“推し会”を開催。初のバンド編成で魅せた圧倒的な表現力! 新曲『告白』への熱い思いと涙の理由
圧倒的な歌唱力と瑞々しいキャラクターで親しまれる杜このみが8月27日、東京・新宿の歌舞伎町劇場にてファンイベント『杜このみ ”推し会” in 東京』(vol.3)を開催した。大阪や札幌でも開催され、大人気となっているライブ。東京での開催は3回目となるが、今回は、初となるアコースティック編成のバンドを従えた特別なステージを披露し、好調な新曲『告白』を中心に、彼女のルーツと新たな挑戦が交差した濃密な時間を届けた。


開演時刻、場内に蝉の声と川のせせらぎが響き渡ると、ライブは民謡『夏の山唄』の純粋なアカペラから幕を開けた。伴奏を一切持たない静寂の中、幼少期から培われた圧倒的な声量が劇場を満たしていく。


「今日は不安定な天候の中、お足をお運びいただき誠にありがとうございます。この推し会も積み重ねてきて、(東京・歌舞伎劇場では)3回目の開催になりました」




ファン一人ひとりと目を合わせるように笑顔を交わしながら、ステージは軽快に進む。序盤のハイライトとなったのは、今年7月に発売された新曲「告白」だ。師匠・細川たかしとのデュエット曲「新応援歌いきます」などを歌唱すると、「本当に素敵な作品と巡り合うことができました」と、文字通り“告白”した。

「とくに女性のファンの方が増えまして、『告白』を聞いて涙してくださる方もいらっしゃいます。まだ本当に公開から1ヶ月ちょっとなんですけども、なんと、自分自身でもびっくりなんですが、YouTubeの再生回数が13万回を突破いたしました!」
さらに、夫である大相撲・髙安関のエピソードを交え、「夫がテレビ番組に出演した際に、ちゃんこより『告白』を宣伝しているという非常事態でございましたけども(笑)、夫も大好きなのがこの新曲です。全力で心を込めて、大ヒット目指して頑張ってまいります」とユーモアたっぷりに語る。


「迷惑ですか 私の愛が」という衝撃的なフレーズで始まる本作は、彼女の代名詞とも言える“こぶし”を封印し、大人の複雑な恋心をストレートに表現した意欲作。杜は大人の色香を漂わせながら同曲を艶やかに歌い上げた。
中盤からは、本公演の目玉であるアコースティックバンド(ギター・池田拓馬、ピアノ・工藤拓人、パーカッション・山下あすか)を呼び込む。とくにピアノの工藤は、杜がデビュー前に北海道でボーカルを務めていた和洋折衷バンド「Ezo’n(エゾン)」時代からの旧知の仲であり、彼女が全幅の信頼を寄せるミュージシャンだ。


気心の知れたメンバーの生演奏を背に、ステージはこれまでにない彩りを見せる。昨今のシティポップブームに呼応するようにライブ前半には『フライデーチャイナタウン』、ライブ後半には名曲『異邦人』といったポップスに初挑戦。「演歌以外の作品を歌う時は緊張します」と吐露しつつも、ジャンルの壁を軽々と飛び越えるリズミカルなボーカルで、新たな一面を提示した。


新曲『告白』の作曲を手掛けた杉本眞人のメロディに焦点を当てたセッションも見どころだった。阿久悠の自伝的詩に曲がつけられた石川さゆりの『転がる石』では、言葉の重みを噛み締めるように力強く熱唱し、聴く者の心をわしづかみにした。

かと思えば、元力士の小錦に提供された『どすこいダンシング』では、「初めて聞いた時に大好きになってしまった」と語り、ツッパリポーズを交えながら躍動。同じ作曲家の作品でこれほどまでに景色を変えてみせる表現の振り幅をファンも心から楽しんでいるようだった。





杜はライブ後半、黒のロングドレスで登場すると、デビュー曲「三味線わたり鳥」や「このみ音頭」で盛り上げると、初挑戦曲や父との思い出話に花を咲かせて松山千春の「恋」などを歌唱。そして、再び新曲『告白』へと還る。この日2度目となる披露は、工藤が奏でるピアノ一本のみという極限まで音数を削ぎ落としたアレンジで行われた。
「『告白』を大切に大切に、杜このみのオリジナル曲として歌っていきたいなと思います。皆さんもカラオケとかでね、歌っていただけたらうれしいなと思います」

そう語った彼女の真っ直ぐな思いが、ピアノの繊細な旋律と共鳴する。前半の華やかなステージとは対照的に、より生々しく、息遣いまで伝わるようなボーカルが劇場に響き渡り、ファンは息を呑むように、その歌の世界に惹きつけられていた。




終盤には、自身のルーツである民謡『こきりこ節』を工藤による斬新なジャズアレンジで届け、ラストは新曲のカップリング曲(タイプA)の『望郷夜風』。「帰ろうか(このみ!)帰れない(このみ!)」という、ファンとの完璧なコールアンドレスポンスを響かせ、全18曲に及ぶ特別な「推し会」は幕を閉じた。



確かな民謡の基礎を持ちながらも、演歌、ポップス、そして大人のラブソングへと表現の翼を広げ続ける杜このみ。先日、8年間の短い芸能生活にピリオドを打ち、惜しまれながら引退した高田みづえがNHKの音楽番組『うたコン』で一夜限りの復活を果たした。高田と同じように関取と結婚した杜は、女将さんとしての仕事を全うし、音楽の世界に戻ってきた高田の姿を見て、テレビの前で涙を流したという。

「同じお相撲さんの妻として、少し似ていると言っていただくこともあります。夫とリスペクトし合いながら、私もできる限り一生懸命サポートしつつ、演歌歌手・杜このみとして日本中の皆さんから愛される歌手を目指します。これからも全力で二足のわらじを履いていきたいと思います」



そう力強く決意を語った杜。最後には「皆さんから親しみやすい演歌歌手を目指して、もっと『推してる』と言っていただけるように頑張ります。これからも杜このみを推してくれるかな?」と客席へ問いかけると、ファンからは地鳴りのような「推せる!」という温かい声援が返ってきた。



母として、妻として、そして新たな扉を開き続けるひとりのアーティストとして。深みを増した杜このみの歌声と、ファンとの揺るぎない絆が響き合う、かけがえのない時間となった。

杜このみ推し会 vol.3
セットリスト
オープニングSE:蝉の声、川のせせらぎ
M1. 民謡「夏の山唄」(※アカペラ)
M2. 新応援歌いきます
M3. 浪花節だよ人生は
M4. のぞみ酒
M5. 告白
M6. フライデーチャイナタウン
M7. 転がる石
M8. どすこいダンシング
<MV上映:残んの月/鴎の海峡/花は苦労の風に咲く/郷愁おけさ/王手>
M9. 三味線わたり鳥
M10. このみ音頭
M11. 異邦人
M12. 真夏の夜の夢
M13. 恋
M14. 告白(※ピアノ伴奏)
M15. スウィートメモリーズ
M16. こきりこ節
M17. 赤い満月
M18. 望郷夜風
2026年7月22日発売
杜このみ「告白」
Aタイプ

「告白」
作詞/麻こよみ 作曲/杉本眞人 編曲/佐藤和豊
c/w「望郷夜風」
作詞/麻こよみ 作曲/杉本眞人 編曲/佐藤和豊
テイチクエンタテインメント TECA-26035 ¥1,700(税込)
Bタイプ

「告白」
作詞/麻こよみ 作曲/杉本眞人 編曲/佐藤和豊
c/w「江差追分-前唄-」
作詞/北海道民謡 作曲/北海道民謡
c/w「こきりこ節(ジャズ Ver.)」
作詞/富山県民謡 作曲/富山県民謡
テイチクエンタテインメント TECA-26036 ¥1,700(税込)











