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山口瑠美

山口瑠美が酔わせる! ピアノとギターで届けられたプレミアムライブ。おまけに「高級下着とあせも」の告白も!?

昨年、デビュー25周年を迎えた山口瑠美が8月16日、東京・港区のライブハウス「南青山MANDALA(マンダラ)」で、プレミアムライブを開催。ピアニストの大貫祐一郎とギタリストの齊藤隆広が奏でる音が対話するように絡み合う中、山口は最新曲「真昼の月」やファンからのリクエスト曲など全16曲をこの日だけの特別なアレンジで披露して観客を酔わせた。

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満員御礼、笑顔で開演

「山口瑠美 1DAY Summer Dream プレミアムライブ2025」と銘打った特別な機会。名門のライブハウスでのステージとあって、チケットは早々に完売。超満員の観客が期待を膨らませる中、「天気雨」のイントロが流れると、着物姿の山口がステージへ。

コロナ禍の2020年にリリースされた同曲は、人は皆、哀しみや切なさを抱えていても、心の中に静かにしまって笑って生きている、という心の歌だ。歌詞は親子の情愛と絡めて描かれており、山口の亡き父や、今でも支え続けてくれる母の姿とも重なるようで、彼女は優しく歌い上げた。

山口瑠美

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南青山MANDALAのステージと客席との距離は近い。最前列は山口から1メートルほどしか離れていない。山口は「皆さん、こんにちは!」と呼びかけると、「まさかこんなにも距離が近いとは思ってもいませんでした」と驚き、「見せたくないものまで見えてしまいますね。皆さんも私のことをこんなに近くで見たくないですよね(笑)」と語りかけた。すると、ファンからは「素敵!」「かわいい!」と声援が飛び、山口を照れさせていた。

ファンとの掛け合いも楽しく始まったこの日のライブは、ピアノとギターの演奏によって山口が歌声を届けていく試みだ。

“エスプリ”という名のコーヒー?

「今日はプレミアムライブということで、素晴らしいミュージシャンのお二人をお迎えしております」

山口によって紹介されたのは、ピアニストの大貫祐一郎と、ギタリストの齊藤隆広だった。

山口が共演を熱望していた大貫は『The Covers』などの音楽番組でも演奏し、天童よしみや平原綾香など多数のアーティストのコンサートで音楽監督や伴奏を務めるなど多忙な日々を送る。この日も、パリでの演奏から帰国して2日目だった。

ちなみに、「フランス帰りなので、演奏にもエスプリが効くかもしれません」と語る大貫に、山口が「コーヒーの何かですか」と返すと、「それはエスプレッソでしょ(苦笑)」と訂正されていた。

大貫祐一郎、山口瑠美、山口瑠美 1DAY Summer Dream プレミアムライブ2025

一方、山口から“ようちゃん先生”と慕われる齊藤は彼女のコンサートやライブではお馴染みの音楽家。山口の楽曲「お酒の歌」などの作曲も手がけるなど、作・編曲家としても活躍し、プレミアムライブでのアレンジも齊藤が手がけた。

また、山口と大貫をつないだのも齊藤だった。

齊藤隆広、山口瑠美 1DAY Summer Dream プレミアムライブ2025

80曲から選ばれた珠玉のカバー

「天気雨」に続いて、山口の故郷・岩国市の名勝が舞台となった「雨の錦帯橋」「名残り月」といったオリジナル曲をじっくりと聴かせると、山口はカバー曲を紹介していく。ファンクラブのイベントでリクエストを募ったところ約80曲もの楽曲が集まったという。ライブではその中から3曲が選曲された。

山口瑠美

まずは、大貫のピアノ演奏で中島みゆきの「化粧」が披露された。山口は悲哀に満ちた旋律に乗せて、主人公の痛切な女心をドラマティックに歌うと、続いては齊藤のギター一本で、ちあきなおみの「紅とんぼ」をカバー。舞台は新宿駅裏。どこか懐かしい夕暮れの情景を描き出す爪弾きに合わせ、”船村演歌”の世界をしみじみと歌い上げた。

山口瑠美

リクエスト曲の最後は吉幾三の「情炎」だった。ピアノとギターによる演奏で、山口は燃え盛る恋の炎と絶望を、鬼気迫る表現力で歌い上げると、観客を圧倒した。

山口瑠美

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「生まれ変わったら、野に咲く花になりたいと心から思って書いた歌です」

前半ラストは山口自身が作詞を手がけた「名もなき花」で締め括られた。誰にも知られずとも懸命に生きる花の姿に自身を重ね、一言一言に心を込めて歌う姿が印象的だった。

山口瑠美

昨年11月に故郷・岩国市で開催した25周年記念コンサートのことを報告する山口瑠美。「パンフレットもできました」とうれしい報告。

観客もため息。後半の幕開けは「朝日楼」

休憩を挟み、鮮やかなロングドレスに身を包んだ山口が再登場すると、がらりと変わった雰囲気に客席からは感嘆のため息が漏れる。

山口瑠美

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後半の幕開けは、ジャズの故郷・ニューオリンズの歓楽街を舞台にした名曲「朝日のあたる家(朝日楼)」。売春街を意味する“赤いライト”に照らし出された山口による唸るような情念が込められた歌声と、齊藤のむせび泣くようなエレキギター、大貫のジャジーなピアノが極上のブレンドで混ざり合い、会場は一気にディープな世界へと引き込まれた。

山口瑠美

会場に静けさが戻ると、笑顔を見せる山口。「日本酒ソムリエの資格も持っておりますが、最近はウイスキーも好きになりました」と、お酒の話を語り始めた。

きっかけは、彼女が「初恋の人であり、私が演歌を好きになるきっかけとなった方」と語る昭和の大スター・石原裕次郎。この日来場していた、テイチクレコードで石原裕次郎の最後の音楽ディレクターを務めた後藤武久さんに、裕次郎をテーマとしたバー「yu’s Bar」へ連れていってもらった際に、ウイスキーの魅力に目覚めたという。

「今度はウイスキーのなんらかの資格をとりたいなと考えています」と、”野望”を示した彼女は、デビュー20周年記念曲「恋ひととせ」に収録された「お酒の歌」を披露した。作詞は山口自身だ。

「岩国市に日本酒の酒蔵が5つあることにちなんで、本当は5番まで歌詞があったんですが、ディレクターさんに長すぎるから3番までにすると言われまして。4番の歌詞がいちばん好きだったんですけど・・・。でも、(カットされた)おかげで、ラジオなどでも放送していただける機会が増えました!」

作品を歌う前や後には、楽曲への思いやエピソードなどを紹介し、聴く人との接点を増やしていくのも山口らしい。

山口瑠美

成功するまでは帰らないと決意して上京したため、仕事以外では一度も帰郷しなかったそうで、父とはお酒を酌み交わす機会がほとんどなかったという話には、ほろりをさせられる場面もあったが、アコースティックに同曲が届けられると、観客も心地よく揺られながら歌の世界に参加し、会場は陽気な酒場のような一体感に包まれていた。

石原裕次郎とちあきなおみ

そしてライブは“初恋の人”石原裕次郎のコーナーへ。「本当は歌うより、誰かが歌っているのを聴くのが好きなんですが・・・」と前置きしつつ、山口が歌ったのは、「夜霧よ今夜も有難う」と「粋な別れ」の2曲。尊敬する偉大なスターへの思いは、その歌声からひしひしと伝わってきた。

今年、山口が所属するテイチクエンタテインメントは創立90周年を迎えた。数々の大ヒット曲が歌い継がれているが、そんな中から尊敬する歌手・ちあきなおみの「黄昏のビギン」がカバーされた。

山口瑠美

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単なるカバーではなかった。大貫のブルージーなピアノが都会的な夜の始まりを演出し、齊藤のクラシックギターが温もりと哀愁を加える。山口は切なくも美しい恋心を情感豊かに歌い、この日のために生まれた新しい「黄昏のビギン」に観客は聴き入り、酔った。

努力も汗疹(あせも)で水の泡!?

普段のステージでは着物姿が多い山口だが、この日のドレスはプレミアムなライブのために準備されたものだった。客席から「似合ってる!」と声がかかると、山口は照れ笑いを浮かべた。そして、「あとで、マネージャーに怒られるかも」と言いつつ、ドレスにまつわる“余談”を語り始める。

「ちょっと余談なんですけど、私、今日のためにドレスを選びまして。体をちょっとギュッと、シュッとしないといけないと思いまして、6月の頭でございました。高級な下着を買ったんです」

補正下着を購入後、毎日着用していたという。

「ギューっと締め付けていましたら、7月に入る頃にはいい感じになってきまして。『こりゃいけるぞ』と。8月16日のライブまでにはいい感じに仕上がると思っておりましたが、7月の末のことです。汗疹(あせも)ができまして、高級下着が着れなくなりました(苦笑)。体というのは一瞬で戻るんですね。私が作り上げた1カ月の苦労は汗疹によって水の泡となりました」

「薬局で汗疹クリームを買うハメになった」と打ち明けると、会場は爆笑の渦に。こうした飾らない人柄も彼女の大きな魅力だった。

感謝を込めた最新曲「真昼の月」

「この曲の作詞をしてくださった、もりちよこ先生が今日はお越しくださっています」

山口は客席から見守るもり氏を紹介すると、昨年、故郷の岩国市民会館大ホールで行った25周年記念コンサートにも、もり氏が駆けつけてくれたと明かすと、「これまでにたくさんの作詞家の先生にお目にかかりましたが、もり先生ほど垣根なくフランクにお話ししてくださる方に出会えて、本当に幸せな25周年だなと思いました」と感謝していた。

「もり先生が書いてくださった新曲です」

ライブのクライマックスに披露されたのは、昨年リリースされたデビュー25周年記念曲「真昼の月」と、カップリングの「旅路、その先へ」だった。

昼間は見えないけれど、空にはいつも月が浮かんでいるように、大切な人はいつも見守ってくれているというメッセージが込められた「真昼の月」。山口はファンや家族への感謝の思いを乗せ、優しくも力強い歌声で届けると、続く「旅路、その先へ」では、これからも続く歌手人生の旅路を、支えてくれる人々と共に歩んでいきたいという決意を込めた。

26年目の歩みと、さらにその先の旅路へ

そして、本編の最後はやはりこの曲。デビュー曲「音頭水戸黄門~あぁ人生に涙あり」が披露された。25年というキャリアの原点となったこの曲を、山口はドレス姿で歌った。ピアノとギターによる特別なアレンジも新鮮で、会場は最高の盛り上がりを見せた。

山口瑠美

「歌手になるため、15歳で母と二人、故郷の岩国を離れ上京しました。その母が『25周年までは頑張るね』とずっと支え続けてくれました。そして、昨年の25周年記念コンサートを終えた後、『30周年まで頑張れるかしら』と言ってくれたんです。母がいて、そして今日ここにお集まりくださった皆様がいてくださるからこそ、私は歌い続けることができます。本当にありがとうございます。これからどうなるかなんて全くわかりませんが、楽しく楽しく、お客様の笑顔に向かって歌わせていただけたらなと思います」

山口瑠美

アンコールに応えてステージに戻ってくると、山口は中島みゆきの「糸」を大ラスに選曲した。

「なぜめぐり逢うのかを 私たちはなにも知らない」という歌詞で始まる名曲。人と人との出会いの不思議さ、そしてそのつながりの尊さを歌ったこの曲を、山口はこの日この場所に集まってくれたファンや、これまで支えてくれたすべての人々へ感謝のメッセージとして届けた。

名門ライブハウスという特別な空間で、「来夏にも再会したい」という余韻を残した、実力派ミュージシャンと共に作り上げられた特別なステージ。演歌歌手・山口瑠美の新たな可能性と、変わらない温かな人間性を改めて感じさせられたライブだった。

山口瑠美

「山口瑠美 1DAY Summer Dream プレミアムライブ2025」。来年の夏、またこの3人でステージができたら・・・。ちなみにお酒談義では、山口瑠美はピアニストの大貫祐一郎とも盛り上がっていた。ウイスキーはハイボール派だという大貫に、山口は水割り派だと告白。ロックもいいですね、とのことだった。沼にハマった山口のウイスキーの旅路も気になるところ。

 


2024年9月18日発売
デビュー25周年記念シングル
山口瑠美「真昼の月」
山口瑠美

「真昼の月」
作詞/もりちよこ 作曲/金田一郎 編曲/佐藤和豊
c/w「旅路、その先へ」
作詞/もりちよこ 作曲/金田一郎 編曲/佐藤和豊
テイチクエンタテインメント TECA-24054 ¥1,500(税込)