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北岡ひろし

デビュー40周年の北岡ひろしが新春特別公演を開催。妖艶なステージで観客を沸かせ、新曲「御宿・曳き舟」ではヒットを誓う

北岡ひろし

北岡ひろしが1月28日、東京・台東区の雷5656会館でデビュー40周年を記念する新春特別公演を開催。新曲「御宿・曳き舟」のほかラテンやジャズのナンバーも披露し、妖艶なステージを務めた。

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「毎週日曜日に、仕事ないい日は必ず稽古場に行きまして、1時間~1時間半、みっちり(日本舞踊の)お稽古させていただいています」という北岡は、「長唄・俄獅子(にわかじし)」を舞って登場すると、「竹屋の渡し」を歌い口上へ。「皆様に楽しんでいただけますように、新春らしい華やかなステージをお送りさせていただきます」。ずずずい~っとお願いすると、男性4人の舞踊家による踊りがステージに華を添える中、俗曲「木遣りくずし」を披露して、特別公演のプロローグを盛り上げた。

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新春特別公演は二部構成で行われた。前半は前作「伏見十石舟」(2021年)や、故郷である山形県鶴岡市を舞台にした「雨の鶴岡」、「かささぎ橋」を届けると、新曲「御宿・曳き舟」へと歌い継いだ。ちなみに「かささぎ橋」は女形となった北岡が第2弾として1997年にリリースした作品で、日本全国をキャンペーンで回り、北岡が女形としてやっていく決意を固めた歌でもあった。

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さて、新曲「御宿・曳き舟」は江戸情緒が残る曳舟を舞台に、女心が移ろう様が小粋に表現された作品。作詞は城岡れい氏、作曲は岡千秋氏が手がけた。

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北岡は岡氏から「西に『河内おとこ節』(中村美律子)があるように、東には『御宿・曳き舟』と言ってもらえるように』と授かったという。「一生懸命、売りたいと思います」と、熱意を込めて届けられた。

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そして、前半のラストはデビュー35周年記念曲「不滅の愛」。この曲を舞踊組曲として披露すると、緞帳が下がり後半へ。そして、北岡による歌唱による「不滅の愛」で後半の幕開けとする粋な演出を見せた。

「いいことばかりじゃ なかった・・・ 死にたいくらいの 夜を越えて」。城岡れい氏による歌詞が、北岡の歌手人生と重なって聞こえてもきた。

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1月28日は日曜日。雷5656会館のある浅草は海外からの観光客も多く、とても賑わっていたが、満席の会場はその何倍も熱気に満ちていた。作家の先生や多くの歌手仲間も北岡の40周年記念公演を楽しんでいた。

北岡は多くは語らなかった。曲の紹介や声援への感謝の言葉は述べたが、苦しかった時代をことさら回想することもなく、磨いてきた芸を披露することに徹し、パフォーマンスで様々な顔を見せた。

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ガラス製のおもちゃ“ビードロ”に儚い恋を重ねた、新曲「御宿・曳き舟」のカップリング曲「ビードロ恋歌」を届け、八代亜紀を追悼して「ともしび」をカバーすると、北岡はガラリとステージの世界を変え、“白浪ダンスナンバー”を披露した。

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歌舞伎でお馴染みの「白浪五人男 稲瀬川勢揃いの場」をモチーフにしたステージで、踊りと口上で観客を沸かすと、「弁天小僧」~「ご存じ弁天小僧」へと歌い、客席をラウンド。支えてくれるファンとの触れ合いを楽しんだ。なお、北岡はかつて伊東温泉サンハトヤでディナー公演を務めていたことがあり、そのショーで披露していた“白浪ダンスナンバー~台詞~弁天小僧”の豪華なステージは、北岡の公式YouTubeチャンネルで公開されている。

北岡ひろし新春公演 殺陣

和のエンターテイメントを追求する五條詠寿朗と志伝飛龍による殺陣も披露された。

「和装もいいんですが、今日は、洋装もどうかなと着て来ました」

着物のイメージが強いが、洋装姿で現れた北岡。ここからは着物をアレンジしたドレス姿で、韓国の楽曲ながら日本でもよく知られる「釜山港へ帰れ」「離別(イビョル)」をカバーすると、40周年記念の新春舞台でジャズやラテンなどを聞かせていく。

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美空ひばりもジャズのスタンダードとして歌った「ダニー・ボーイ」では戦争や紛争を憂い、高校野球の応援歌としても知られる「エル・クンバンチェロ」ではすべての人の背中を押して応援。ラテン音楽の「エル・クンバンチェロ」では観客も一緒になってリズムをとっていたが、サビを口ずさみノリノリだったあるファンは曲が終わると、「舌を噛みそうになった」と友人と楽しそうに話していた。

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北岡は布施明の名曲「カルチェラタンの雪」で洋装での歌唱を締めると、いよいよラストの曲へ。ジャケット写真やミュージックビデオ(MV)でも披露している着物に着替え、ここまで舞台を盛り上げてくれた日本舞踊の筑紫霞弥、尾上嘉之介、五條詠寿朗、志伝飛龍の4人ともう一度、新曲「御宿・曳き舟」を聞かせた。

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女性の恋心が歌われているが、コロナ禍が明けた暁には盆踊りで踊ってほしいと制作された歌でもあり、華やかなステージの明るいフィナーレとなった。

「今日はよく眠れると思います(笑)」

アンコールにシャンソンの名曲「愛の讃歌」を届け、新春特別公演のすべてを終えた北岡は、引き続き40周年記念イベントで全国を飛び回る予定だ。

北岡ひろし

4月19日には曳舟文化センター(東京・墨田区)で「墨田区・鶴岡市 友好都市~歌のかけはし 北岡ひろし & The PERMANENTS 曳舟コンサート」を開催する。山形県鶴岡市と墨田区が友好都市であること。曳舟文化センターはかつて“曳舟川”が流れていた現在の曳舟川通りに面していることなどから、特別な場所だった。

「『御宿・曳き舟』の地元でございます」

北岡と同じ鶴岡市出身の小野寺陽介、新春舞台やMVでも北岡を舞で支えた筑紫霞弥、尾上嘉之介、お笑い芸人 ゆきおとこをゲストに盛大に開催される。

ザ・パーマネンツ

北岡ひろし新春特別公演でバックバンドを務めたザ・パーマネンツ。北岡の衣裳チェンジの間には、オリジナルソングを披露した。

The PERMANENTS(ザ・パーマネンツ)は1997年に結成された歌謡ロックバンドで、近年は北岡のバックバンドとしても活躍している。アニメ『キン肉マン2世』のエンディングテーマ「愛のマッスル」などのヒット曲を持ち、ギターとボーカルを務めるリーダー 田光マコトは墨田区で有名なそば粉の老舗「霧下そば本家」の“タコ社長”としても知られる。

ザ・パーマネンツ

ザ・パーマネンツのリーダー、田光マコト。北岡ひろしにも楽曲を提供している。

北岡のこの日の舞台では、バンドとして田光の亡き母を想う作品「夢の続き」を披露した。ちなみにこの日、北岡が歌った「雨の鶴岡」は田光が作曲し、2015年の「寂しいっしょ」のカップリング曲として収録された作品でもあった。

「豪華な曳舟コンサートになると思います」と、北岡は来場を呼びかけていた。

「北岡ひろし & The PERMANENTS 曳舟コンサート」
日付:4月19日(金) 開場17:00/開演18:00
会場:墨田区 曳舟文化センター
問い合わせ・申し込み:
オフィスキタオカ TEL:03-3369-2688
曳舟文化センター TEL:03-3616-3951

 


2023年7月26日
北岡ひろし「御宿・曳き舟」

「御宿・曳き舟」
作詞/城岡れい 作曲/岡千秋 編曲/伊戸のりお
c/w「ビードロ恋歌」
作詞/城岡れい 作曲/岡千秋 編曲/伊戸のりお
徳間ジャパンコミュニケーションズ TKECA-91516 ¥1,400(税込)

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