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木村徹二

演歌界のサラブレッド 木村徹二がファーストライブ。父・鳥羽一郎や叔父・山川豊など“木村ファミリー”が勢ぞろいし、日本レコード大賞 新人賞獲得へ名乗り!

昨年11月、「二代目」でデビューした木村徹二が9月19日、東京・中野区の「なかのZERO 小ホール」で初の単独ライブを開催。キャッチフレーズの“アイアンボイス”にちなんで、「木村徹二 ファーストライブ~ファーストアイアンをぶちこむぜ!~」と銘打ったライブで全20曲を熱唱すると、年末の日本レコード大賞 新人賞獲得に向け、大きな弾みをつけた。

本番前に会見に臨んだ木村徹二は、「楽しい時間にしたい」と意気込んでいた。

「初めてのライブになります。7年間、兄(木村竜蔵)と竜徹日記として一緒に活動してステージにも立たせていただいてきたので、初ライブといっても緊張感はあまりなく、皆様と楽しい時間を過ごしたいという思いのほうが強い。来てくださる皆様に感謝の思いを伝えられるよう頑張って歌いたいと思います」

木村徹二

”二代目ポーズ”を決める木村ファミリー。左から木村竜蔵、鳥羽一郎(本名:木村嘉平)、木村徹二、山川豊(本名:木村春次)。鳥羽はピースサインで応えた。

会見には父・鳥羽一郎、叔父・山川豊、兄・木村竜蔵(「二代目」を作詞・作曲)の“木村ファミリー”が顔をそろえた。

「緊張していない」という弟・徹二に対して、兄・竜蔵は「ここ数日は、自宅でもいつもとは違う緊張感があったようです」と明かすと、山川は、「ファーストコンサートでは、音合わせや取材対応など、とにかく時間がなかったという経験があるので、徹二くんには『ご飯を食べなさい』と伝えました」と叔父としてアドバイスをしたという。徹二も「おにぎりをいただきました」と答えていた。

一方、父親である鳥羽は、「家族そろって応援に来ましたが(笑)、自分の最初のコンサートのこともあまり覚えていませんし、アドバイスは何もありません」と、いつもの“鳥羽節”で多くは語らなかった。

だが、息子が演歌歌手としてデビューすると聞いた時には、「演歌をやると。しかも『二代目』が僕の大好きなド演歌だったから拍手しましたよ。頑張れーって」と、父親としての本音も漏らした。

木村徹二

木村徹二

木村徹二といえば、デビュー曲「二代目」のミュージックビデオがYouTubeで100万回再生を超えるなど話題となっている。演歌の作品が、しかも新人の作品がこれだけ注目されるのは異例のことだ。日本だけではなく、海外からのアクセスも多いという。

「全国をキャンペーンで回らせていただいていますが、『来てくれるのをすごく楽しみにしてたよ』と言ってくださる方も多く、普段お会いできない方がYouTubeで聴いてくださっているのかなと思います。また外国の方も多いですね。日本では演歌というと年配の方の音楽というイメージがありますが、海外では日本の伝統的な音楽として受け入れてくださっているようです」(徹二)

注目されるのは年末の賞レースだ。叔父・山川豊はデビュー曲「函館本線」で、父・鳥羽一郎もデビュー曲「兄弟船」で、ともに多くの音楽賞で新人賞を獲得している。当然、徹二への期待は大きい。だが、徹二自身は黙して語らずを貫いた。

「『二代目』は兄が作詞作曲してくれたんですが、曲をつくるときの生みの苦労やしんどさをずっと間近で見てきました。兄の楽曲に対する信頼がありますし、いいなと思うセンスが兄の作品にはすごくあります。その楽曲の良さをたくさんの方に知っていただくことで、兄の評価が上がったらこんなにもうれしいことはありません。また子どもの頃から目標を声に出すと、ことごとく叶ってこなかったので、どのステージ歌いたいとか、そういうことは意識していても言わないようにしようと心がけています。強いて言うなら、楽曲の評価が上がるようなことがあればうれしいなと思います。もちろん、父も山川さんも新人賞を獲得したのは知っていますが、今の僕は、どれだけお客様の前に立って歌を聴いていただけるかということのほうを意識すべきだと思います。まずは小さなことから積み上げていきたいと思います」

木村徹二

そんな徹二の姿勢に、山川は「芸能生活をもう30年はしているようだ」と笑いつつ、「竜徹日記として、5人しかお客さんがいないステージで歌っていたことも知っています。『二代目』には兄弟にしかわからない思いが込められていると思います」と話していた。

また、「新人賞というのは、その年しか獲れないものだから」と息子の活躍を期待しつつも、言葉数の少ない鳥羽に対して、山川は自身の日本レコード大賞 新人賞獲得を振り返りつつ、「周りのスタッフやファンの皆様のおかげ。大勢の方が歌を歌っていただいたことで新人賞をいただくことができましたが、賞レースに出た翌年はすごく(人気が)爆発しました。本人は謙遜していましたが、賞レースに出ることがスタッフや関係者、ファンの皆様への恩返しになると思います。最近は“二代目・徹二”というお声が大変多いようなので、賞レースの場に出てほしいと思います」とエールを送った。

山川が日本歌謡大賞・優秀放送音楽新人賞を獲得した際には、まだ修業時代の鳥羽がガードマンの制止を振り切って、ステージまで飛び出して涙ながらに山川を抱擁したというエピソードが今なお語り継がれている。

山川が、「もし徹二くんが新人賞を獲ったら、今度は私が飛び出ます」と笑いを誘うと、鳥羽は「そのシーンはみたくないね。当時は修業中の身でしたが、よく行ったなと思います。ガードマン振り切ってさあ。あれ、犯罪ですよ」と照れていた。

木村徹二

木村徹二の兄で、音楽家の木村竜蔵は、「声質は山川豊さんに似ていますが、歌い終わったあとのしぐさや、肩入れは父に似ています」と弟を評していた。

次代を担う演歌界のサラブレッドは、ファーストライブのオープニングに「二代目」を歌うと、「つむじ風」「夢の花道」といったオリジナル曲に加えて、「兄弟船」「龍神」など鳥羽一郎の楽曲や、「函館本線」「アメリカ橋」など山川豊の楽曲を届けた。

また「二代目」の作詞・作曲を手掛けた兄の木村竜蔵もステージに登場し、兄弟ポップスデュオ 竜徹日記として「めぐりめぐる」を聴かせると、7月に発売したカバーアルバム『ザ・カバー~昭和演歌名曲選~』から「夢芝居」「柳ケ瀬ブルース」「よこはま・たそがれ」などを披露。エンディングにはギターの弾き語りで「酒と泪と男と女」を歌い、500人満席の観客を楽しませた。


2022年11月16日発売
木村徹二「二代目」
木村徹二

「二代目」
作詩/木村竜蔵 作曲/木村竜蔵 編曲/遠山 敦
c/w「つむじ風」
作詩/麻 こよみ 作曲/木村竜蔵 編曲/遠山 敦
日本クラウン CRCN-8522 ¥1,400(税込)


2023年7月26日発売
木村徹二「二代目」特別盤
木村徹二

「二代目」
作詩/木村竜蔵 作曲/木村竜蔵 編曲/遠山敦
c/w「夢の花道」
作詩/麻こよみ 作曲/木村竜蔵 編曲/遠山敦
c/w「海の祈り」
作詩/星野哲郎 作曲/船村徹 編曲/遠山敦
日本クラウン CRCN-8585 ¥1,400(税込)


2023年7月26日発売
カバーアルバム
木村徹二『ザ・カバー ~昭和演歌名曲選~』
木村徹二

日本クラウン CRCN-20481 ¥2,600(税込)

収録曲
1. みだれ髪
2. 柳ケ瀬ブルース
3. よこはま・たそがれ
4. 夢芝居
5. 舟唄
6. 津軽平野
7. 矢切の渡し
8. 長崎は今日も雨だった
9. 与作
10. 海の匂いのお母さん

YouTube Music 木村徹二『ザ・カバー~昭和歌謡名曲選~』

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