白雪未弥がバースデーライブを開催。作詞家・いではく氏も駆けつけ、セカンドシングル「どうだば津軽」をヒット曲へ
白雪未弥が12月11日、東京・港区のライブレストラン青山でバースデーライブを開催し、誕生日をファンと祝いながら、“キラキラボイス”で元気と癒しを届けた。
民謡の世界で頭角を現した白雪は、2011年に「お父う」などで知られる榊薫人氏に師事し、演歌歌手になるべく9年間の修行。昨年5月に「じょんがら慕情」でデビューを果たした。だが、デビューを前に師匠・榊氏が他界。師匠からの教えを胸に幅広い世代に愛される歌手を目指して歌っている。
今年10月に発売したセカンドシングル「どうだば津軽」を歌って登場した白雪は、「こんにちは~。白雪未弥です。本物の白雪姫です(笑)」とあいさつすると、水色のドレス姿でクルッと一回転。“白雪姫”から芸名をとった彼女が可愛らしい笑顔をのぞかせた。
「12月16日に31歳になります。見えませんよね(笑)」
若さをアピールした白雪。ライブは2部構成で行われ、前半は歌謡曲を中心に歌声を聴かせた。
「この季節になると街がキラキラして大好きです」と、「サンタが街にやってくる」を歌うと間奏中には客席をラウンド。ファンと身近に触れ合うと、再びステージで「サイレントイブ」を披露し、「花~すべての人の心に花を」「糸」の2曲をギターの演奏で歌った。また「糸」では、ファンとの出会いを奇跡だと感謝していた。
「中島みゆきさんの『糸』の独創的な世界観に感動します。“縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に出会えたことを 人は仕合わせと呼びます”という有名なフレーズがあります。私の歌を必要としてくださるファンの皆様と出会えましたことを幸せに思い、その出会いに感謝しています」
前半の最後には、高音域の歌声を響かせ、小さな時から好きでよく歌っていたという「ロマンスの神様」を歌った白雪。後半は振袖姿で登場すると、デビュー曲「じょんがら慕情」から歌い始めた。
客席からは「いつも歌っているよ」との声も届き、白雪は「たくさん歌っていただいているようでうれしく思います」と返していた。
「感動していただける歌を歌いたいと勉強して来た」という石川さゆりの「風の盆恋歌」や、天童よしみの下積み時代の話に感動し、その天童のヒット曲「道頓堀人情」などを歌うと、白雪はセカンドシングルのカップリング曲「夢の花舞台」をライブで披露した。
師匠・榊氏が白雪のために残してくれたたくさんのメロディーの中から選んだ一曲で、「北国の春」や「すきま風」のヒットで知られる作詞家・いではく氏が詩をつけた。芸一筋に生きる主人公の思いが描かれているが、白雪の歌手としての生き方にも通じる内容だった。
会場には、白雪をデビュー時から見守ってきたいで氏の姿があった。
「いい歌ができたから、榊先生への供養のためにもヒット曲にしよう」
白雪がいで氏から声をかけてもらって大切にしている言葉だ。いで氏が言う。
「歌というのは作家の思いもありますが、それを伝えるのは歌い手です。その歌い手がどういう思いで表現してくれるかによって、聴く人の心に響いて定着します。『北国の春』も千ちゃん(千昌夫)が歌詞に共感して、長く歌ってくれたからヒットしました。未弥ちゃんも、榊先生への思いを、私の言葉をちゃんと受け止めてくれています。その思いがあれば、“この歌”が皆さんの心に届いてくれるでしょう」
この歌とは、「どうだば津軽」のことだった。デビュー曲「じょんがら慕情」のカップリング曲として収録された作品だったが、津軽弁の“どうだば”という歌詞がとても印象に残り、誰もが一度聴いただけで、“アラどうだば どうだば”と覚えてしまうほど。そこで「この歌を世の中に問うたら面白いんじゃないかと」と、セカンドシングルとして強力にプッシュすることになったという。
「皆さんにとって共感できる歌詞もありますし、ヒットの可能性を秘めていると思います。僕の歌は長く時間をかけてヒットした曲が多いんですよ(笑)」(いではく氏)
バースデーライブのラストソングは「夢の花舞台」だったが、アンコールに応えて白雪はもう一度、新曲「どうだば津軽」をファンに届けることにした。
「私の取り柄である元気と、癒しをお届けできるように、そして私の歌を必要としてくださる一人でも多くの方に歌が届きますことを祈って、これからも頑張っていきます。少しでも楽しい気分になってお帰りいただきたいと思います」
都会暮らしに憧れて上京してきた主人公が恋をする仰天ストーリーが“どうだば どうだば”という言葉に集約された「どうだば津軽」。白雪は「一緒に、“どうだば どうだば”と歌ってください」と呼びかけると、ファンと会話をするように印象深く歌った。
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ライブのあとは名残惜しそうにファン一人ひとりとのツーショット撮影を楽しんでいた白雪未弥。「今度、NHKの『新・BS日本の歌』で妹(谷島明世)と共演します」とも、うれしそうに話していた。放送日は未定だが、来年1月19日に故郷・茨城県のホールで公開収録があるという。※観覧の募集は終了
2022年10月5日発売
白雪未弥「どうだば津軽」