「皆さまと会いたかった」。クミコが40周年記念ツアーを完走。ファイナルでは菅原洋一とのデュエットも披露
クミコが12月4日、東京・港区のEXシアター六本木で「2022 クミコ コンサート わが麗しき歌物語 Vol.5~愛しかない時~」と銘打った40周年記念コンサートを開いた。
クミコは1982年6月、27歳のとき、日本初のシャンソン喫茶であり伝説となったシャンソン喫茶「銀巴里」のオーディションに合格し、シャンソン歌手としてデビュー。今年40周年を迎え、8月には「愛しかない時Quand on n‛ a que I‛amour 」を発売。カップリング曲「今日でお別れ」では菅原洋一をデュエットしている。
この日は、8月13日の大阪公演からスタートした全国6カ所での40周年記念ツアーのファイナル。クミコは「たくさんの想いがあふれます。今日は、それを歌にしてお届けします。言いたいことは一つ。皆さまと会いたかった。会いに来てくれてありがとう。これだけです」と感激していた。
コンサートは2部構成で行われ、会場には約900人の熱烈なファンが詰めかけた。
「(コロナ禍の中)どれだけ大変な思いの中、来てくださったかと思うと、有り難くてなりません。本当にたくさんの皆さま、今日はようこそお越しくださいました。私は今年、『銀巴里』で歌い始めて40年。どう考えても人生は、あっという間のもののようです。思っているより早い。でも、思っているより明確に思い出す。ついこの間のことのような・・・」
第1部の冒頭、そう語ったクミコは、「サントワ・マミー」をはじめ、「接吻」「わが麗しき恋物語」「INORI~祈り~」を歌唱。またゲスト歌手の菅原洋一とはデュエットで「今日でお別れ」などを歌った。
クミコが尊敬する菅原とは、先述のように新曲「愛しかない時」のカップリング曲「今日でお別れ」でもデュエットしている。クミコが「3月にレコーディングさせていただいたときの快感が忘れられず、こちらでコンサートするときはぜひともお越しくださいと申し上げました」と言えば、菅原は笑顔で「うれしいですね。ありがとう」と返した。
デュエットのあと、菅原はソロで「マイウェイ」を歌い上げると、その歌に感極まってクミコは涙を見せた。
「菅原さんのお年まで私は歌えるかどうかというと、まったく無理。でも、菅原さんがいてくださるお陰でどれだけ励ましになっていることでしょう。本当にありがとうございました」
続く第2部は、もう一組のゲスト、バイオリン2本とピアノからなるインストゥルメンタルユニット、TSUKEMEN(ツケメン)=TAIRIK(バイオリン)、SUGURU(ピアノ)、KENTA(バイオリン)=とのコラボで魅せた。
「広い河の岸辺~The Water is ide~」をはじめ、「ヨイトマケの唄」「世界の果てまで」「愛の讃歌」「最後だとわかっていたなら」、そしてアンコールでは、シャンソン歌手、ジャック・ブレルの名曲をクミコ自らが訳詞した新曲「愛しかない時」を披露。この日は、1部と合わせて全20曲を熱唱した。
新曲のカップリング曲「今日でお別れ」を一緒にレコーディングした際、菅原はクミコに次のような言葉を寄せたという。
「40周年はまだまだ通過点。これからより深く、より細やかなあなたの歌は完成度を増していくでしょう」