30周年に向け“夢道”は始まったばかり。永井裕子が3年ぶりにリサイタル! 「皆様の心に永井裕子をいさせて!」
永井裕子が6月15日、渋谷区文化総合センター大和田・さくらホールで「永井裕子22周年記念リサイタル2022 夢道 Road to 2030」を開催した。
2016年から「夢道」というタイトルを掲げライフワークとして開催してきたリサイタルだが、コロナ禍の影響を受け、2019年のリサイタルを最後に度重なる延期に見舞われてきた。しかし、ついに3年振りに待望の「夢道」が開催された。
今年の2月に発売した最新曲「櫻紅」からリサイタルはスタート。同曲はデビュー22周年を経て、大人の雰囲気を存分に発揮した艶やかな楽曲だ。冒頭から感極まった様子で涙を浮かべた永井は、「毎年恒例のリサイタルも2020年、2021年と延期になってしまい、こうしてさくらホールに帰ってくることができてとてもとても幸せです。皆様の2022年の思い出の1ページになるように精いっぱい歌わせていただきます」と語ると、続いて「松江恋しぐれ」「郡上八幡おんな町」とご当地とのご縁をつないだヒット曲を立て続けに披露し会場を沸かせた。
第1部後半では白いドレスに着替えてカバー曲を披露するコーナーも設けられた。「酒場にて」(江利チエミ)、「時の過ぎゆくままに」(沢田研二)、「秋桜」(山口百恵)、「時代」(中島みゆき)の4曲を永井流のアレンジで歌唱し、新たな魅力にファンは酔いしれた。そして第一部のラストはデビュー曲である「愛のさくら記念日」。永井は笑顔で歌唱し、第2部へとつないだ。
第2部は、昨年発売しオリコン週間シングル演歌・歌謡ランキングで初登場1位を記録したシングル「華と咲け」で登場。人生の応援歌でもあるこの曲はコロナ禍において多くのファンの心を励まし、そして永井自身を鼓舞した楽曲だ。
「後半のステージも飛ばしてまいります。ぜひみなさんもついてきてください!」
そう煽ると永井はリサイタルでは定番となった北島三郎の「漁歌」を熱唱。その後も「海猫挽歌」「北の旅路」「ねんごろ酒」と、永井の持ち味である力強さと繊細さを盛り込んだ、近年の新しい代表曲とも言える楽曲を並べた。
「今日は体の芯からとっても楽しくて、皆様に会えて、そして歌を歌えたことがとても幸せで感謝の気持ちでいっぱいです」
永井は何度も感謝の想いを語り、本編ラストはアップテンポな「五右衛門の恋」で会場を盛り上げた。もちろん、これだけでは終わらない。
アンコールの盛大な拍手で迎えられた永井は最新曲「櫻紅」で登場。「(コロナ禍で延期になり)なかなか会えなかった皆様に、今本当に伝えたい思い。離れていても皆様の心に永井裕子がいさせてもらえたらうれしいな。そういう思いを込めてこの歌を選びました」と語り、エンディングに「好きになった人」(都はるみ)を感謝の思いを込めて熱唱。3年ぶりのリサイタルは大盛況で幕を閉じた。
このリサイタルが始まった2016年当初、永井が「2020年に迎えるデビュー20周年に向かって日々成長していきたい」という思いで掲げた『夢道 Road to 2020」は、空白の3年間を経て『Road to 2030』になった。大きな節目となる20周年のステージに立つことができなかった悔しさや悲しさは計り知れないものだっただろう。しかし、この3年間があったからこそ、今回の2022年のステージがファンにとっても永井裕子にとっても一生忘れられないリサイタルになったのではないか。
また来年も「夢道」の開催が予定されており、永井は「このリサイタルは2030年まで続きます。皆様、2030年まで元気でいてください!」とファンとの再会を約束した。来たる2030年の30周年に向けて、永井裕子の新たな「夢道」は始まったばかり!
写真=ヒダキトモコ
永井裕子リサイタル
歌唱曲
<第1部>
M1 櫻紅
M2 松江恋しぐれ
M3 郡上八幡おんな町
M4 菜の花情歌
M5 そして…女
M6 望郷岬
M7 酒場にて(オリジナル:江利チエミ)
M8 時の過ぎゆくままに(オリジナル:沢田研二)
M9 秋桜(オリジナル:山口百恵)
M10 時代(オリジナル:中島みゆき)
M11愛のさくら記念日
<第2部>
M12華と咲け
M13 漁歌(オリジナル:北島三郎)
M14 海猫挽歌
M15 北の旅路
M16 ねんごろ酒
M17 勝負坂
M18 男の道しるべ
M19 五右衛門の恋
<アンコール>
EN1 櫻紅
EN2 好きになった人(オリジナル:都はるみ)