蘭華

蘭華からすべての人々へ……心揺さぶる“愛の三部作”が誕生

10月7日にリリースされた蘭華の両A面シングル「ねがいうた/愛を耕す人」が話題だ。
カップリングに収録されている「あなたに愛されて」も含め、シンガーソングライターである蘭華自身が生み出しプロデュースを務めた意欲作で、それぞれ”恩師への愛””無償の愛””永遠の愛”を紡いだ、蘭華が贈る愛の三部作となっている。作品たちへの深い愛、込めた思いについてじっくりと聞いた。

ただただ、愛と感謝を伝えたい

――2015年に「ねがいうた」でメジャーデビューされた蘭華さん。今回、同じ楽曲をもう一度リリースしようと思われたきっかけについて教えてください。

蘭華 「ねがいうた」は、恩師に捧げる感謝の曲です。今は一緒に夢を追い求めることができなくなった恩師たちに、いつの日か私が歌手として花開く時が来たら、それが遠く離れた場所であっても、たとえ天国であっても、喜んでほしいな、喜ぶ顔が見たいなという願いを込めて書いた曲なんですね。5年前にこの曲でメジャーデビューをして、翌年にファーストアルバムをリリースというタイミングでレコード会社を移籍した経緯もあって、この曲を本当はもっと全国の人たちに聴いてもらえるように届けていきたかったのに、じっくり丁寧に届けるという作業ができなかったんです。なので、私の中でいつかまたこの曲を再リリースできたら……と思っていたところ、今回実現できることになって。とてもうれしいです。

――蘭華さんが感謝を届けたい恩師の方というのは……教えていただいてもいいでしょうか。

蘭華 はい。ひとりは前にお世話になっていた事務所の社長さんです。その事務所の第1号アーティストとして入れていただいたものの、私は芽が出ず……。11年間所属していたんですがデビューに至らなかったんですね。だから私は下積みの時代が11年以上あるんです。たくさんレッスンもさせていただきましたし、長い間見放さずに私を信じて育ててくださったのに、恩返しをしたいという願いが叶わず、事務所を去ることになってしまったので、その感謝を込めてこの曲を作りました。

――他にもいらっしゃるんですか?

蘭華 はい。もうひとりは、私の音楽活動を世界で一番応援してくれていた亡き父です。毎月、故郷の大分からライブハウスまで、夜行バスに乗って片道15時間かけて東京まで来てくれていたんですよ。父はデビュー前に他界したので、デビューする姿もテレビに出ている姿も見せることができなくて。とくにこの二人には朗報を伝えたかったという思いが強いです。なので、デビューシングルでは感謝を届けたいとこの曲を選びました。

――今こうしてその愛や感謝を伝えようと一生懸命音楽活動をしている蘭華さんの姿を、お二人とも場所は違えど見守ってくれているんじゃないでしょうか。

蘭華 そうですね。父は天国からですが見てくれている気がしています。思い悩むことの多い音楽人生で今もまだ夢の途中ではありますが、音楽活動を続けていられるのは幸せです。「ねがいうた」は自分で作った曲の中でもとくに思い入れのある曲で、必ずライブで歌ってきた曲なんです。亡き父や恩師への思いがあって作った曲ではありますが、その後歌い続ける中で新しく出会ったファンやお世話になった皆さん、すべての方たちへの感謝の思いも込めて、もう一度大切に歌っていきたいと思います。

 


2020年10月7日発売
心に響く愛の物語
蘭華「ねがいうた/愛を耕す人」

蘭華

「ねがいうた」  
作詞・作曲/蘭華 編曲/綾部健三郎  
「愛を耕す人」  
作詞・作曲/蘭華 編曲/綾部健三郎  
「あなたに愛されて」  
作詞・作曲/蘭華 編曲/綾部健三郎  
徳間ジャパンコミュニケーションズ TKCA-91307 ¥1,227+税